歯科医院の開業前にホームページを公開すべき理由とタイミング

歯科医院の開業準備は、物件探し・内装工事・医療機器の導入・スタッフの採用・各種届出など、やるべきことが山積みです。そうした忙しい開業準備の中で、ホームページの制作・公開は後回しになりがちです。「開業してからホームページを作ればいい」「開業と同時に公開すれば十分だろう」と考えている院長は少なくありません。

しかしこの考え方は、開業初年度の新患獲得という観点から見ると大きな機会損失につながります。ホームページは公開してすぐに集患力を発揮するわけではありません。Googleがホームページを評価して検索結果に反映するまでには一定の時間がかかります。開業前に公開しておくことで、開業時点からある程度の検索評価が蓄積された状態でスタートできます。逆に開業と同時に公開した場合、半年程度は検索からの流入がほぼ見込めない状態が続くことになります。

この記事では、歯科医院の開業前にホームページを公開すべき理由と、最適な公開タイミングを詳しく解説します。これから開業を検討している先生、または開業準備中の先生はぜひ参考にしてください。

 

開業前にホームページを公開すべき5つの理由

理由① GoogleのSEO評価を開業前から蓄積できる

ホームページを公開してから検索上位に表示されるまでには、一般的に3〜6ヶ月の時間が必要です。これはGoogleのクローラーがホームページを巡回し、コンテンツを評価し、検索結果に反映するまでのプロセスに時間がかかるためです。

開業と同時にホームページを公開した場合、開業から半年程度は「地域名+歯医者」での検索結果にほぼ表示されない状態が続きます。この期間は口コミや看板・チラシなどのオフライン集患に頼るしかなく、Web経由の新患獲得がほぼゼロという状況になります。

一方、開業3〜6ヶ月前にホームページを公開しておくことで、開業時点で既にGoogleからの評価が蓄積された状態でスタートできます。開業初日から検索経由の問合せが来る可能性があり、初月から安定した新患獲得が期待できます。開業前の公開は、開業初年度の集患力に直接影響する非常に重要な施策です。

 

理由② ドメインの運用歴がSEO評価に影響する

ドメインの運用歴もGoogleの評価に影響する要素の一つです。長く運用されているドメインは、新しく取得したドメインよりもGoogleから信頼性が高いと評価される傾向があります。

開業の半年前・できれば1年前にドメインを取得して運用を開始しておくことで、開業時点でドメインの運用歴が積み上がった状態でスタートできます。わずかな差に見えますが、競合医院が多い地域では、このドメインの運用歴の差が検索順位の差につながることがあります。ドメインの取得費用は年間1,000〜2,000円程度と安価です。開業準備の早い段階でドメインだけでも取得しておくことをおすすめします。

 

理由③ 開業前から患者・求職者への認知を高められる

 

開業前にホームページを公開しておくことで、開業前から地域への認知を高めることができます。「○○に新しい歯科医院が開業します」という情報を事前に発信することで、開業初日から患者が来院するという状態を作ることができます。

開業前の「工事中」「近日オープン」というページでも、医院名・開業予定日・診療内容・院長プロフィールなどの基本情報を掲載することで、開業を楽しみにしている地域住民の関心を高めることができます。また開業前から予約受付を開始することで、開業初日から予約が埋まっている状態でスタートすることも可能です。

求職者への認知という観点でも開業前公開は有効です。歯科衛生士・歯科助手の採用は開業前から進める必要がありますが、ホームページがない状態では求職者に医院の雰囲気や院長の人柄を伝えることができません。開業前にホームページを公開しておくことで、採用活動においても医院の魅力を伝えるツールとして活用できます。

 

理由④ 開業前からコンテンツを蓄積できる

開業前にホームページを公開しておくことで、開業前の期間を使ってブログ記事を蓄積することができます。ブログ記事は公開した瞬間から検索エンジンに評価され始めます。開業前から記事を積み上げておくことで、開業時点でコンテンツが充実した状態でスタートできます。

開業前のブログテーマとしては、院長の診療への思い・開業準備の様子・医院のコンセプト・治療への取り組みなどが適しています。こうしたコンテンツは開業前の患者・求職者への認知形成にも役立ちます。開業後はすぐに診療に追われてブログを書く時間がなくなるという院長も多いため、開業前の時間を有効活用してコンテンツを蓄積しておくことは非常に有益です。

 

理由⑤ 開業前に修正・改善の時間を確保できる

開業準備と並行してホームページを制作・公開すると、開業後に「このページの内容を修正したい」「写真を差し替えたい」「診療内容のページを追加したい」という改善の機会が生まれます。開業前に公開しておくことで、開業までの期間を使ってホームページを改善・充実させる時間を確保できます。

開業と同時に公開した場合、公開直後から診療が始まるため、ホームページの改善に時間を割くことが難しくなります。開業前の余裕がある時期にホームページの内容を十分に磨いておくことで、開業時点から集患力の高いホームページを持つことができます。

 

ホームページを公開すべき最適なタイミング

開業前にホームページを公開すべきことは理解できたとして、では具体的にいつ公開すればいいのでしょうか。以下の時系列で考えてみてください。

開業までの期間

やるべきこと

開業12ヶ月前

ドメイン取得・制作会社の選定開始

開業6ヶ月前

ホームページ制作開始・キーワード設計

開業3ヶ月前

ホームページ公開・Googleビジネスプロフィール登録

開業2ヶ月前

ブログ記事の蓄積開始・採用情報の掲載

開業1ヶ月前

プロカメラマンによる撮影・写真の差し替え

開業月

予約受付開始・開業告知コンテンツの追加

開業後

ブログの継続配信・アクセス解析の確認

この流れの中で最も重要なのは「開業3ヶ月前の公開」です。最低でも開業3ヶ月前、できれば開業6ヶ月前には公開しておくことをおすすめします。

 

開業6ヶ月前に公開する場合

開業6ヶ月前に公開できれば理想的です。SEOの効果が出始めるまでの期間を十分に確保でき、開業時点で検索結果に表示され始めている可能性が高まります。またブログ記事を開業前に10〜20本程度蓄積する時間も確保できます。開業前の比較的余裕がある時期にホームページを十分に磨く時間も取れるため、開業時点から集患力の高いホームページを持つことができます。

 

開業3ヶ月前に公開する場合

開業3ヶ月前の公開は、現実的なタイムラインとして最も推奨できるタイミングです。SEO効果が完全に出るまでの時間は短いですが、Googleがホームページを認識して検索結果に表示し始めるのには十分な期間です。開業時点でブログ記事を5〜10本程度蓄積しておくことも可能です。

 

開業1ヶ月前以降の公開は遅すぎる

開業1ヶ月前以降の公開は、SEOの観点からは遅すぎます。公開後すぐに開業を迎えてしまうため、開業時点でのSEO評価の蓄積がほぼない状態でスタートすることになります。少なくとも開業3ヶ月前には公開できるよう、制作のスケジュールを逆算して組んでください。

 

開業前の公開に必要な最低限のコンテンツ

「開業前はまだ写真も撮れていないし、コンテンツが揃わない」という理由で公開を先延ばしにする院長もいますが、開業前の公開はコンテンツが完全に揃っていなくても問題ありません。最低限のコンテンツが揃った段階でまず公開し、その後に順次コンテンツを追加・充実させていくというアプローチが正解です。

開業前公開に必要な最低限のコンテンツは以下の通りです。

まず医院名・開業予定日・所在地・電話番号・診療時間・アクセス情報といった基本情報は必須です。次に診療内容の概要と院長プロフィールは、患者・求職者が「どんな医院か」を判断するために必要な情報です。また採用情報は開業前から掲載しておくことで、スタッフの採用活動にも活用できます。

写真については、内装工事が完了した段階でプロカメラマンに撮影を依頼することをおすすめします。開業前のきれいな状態で撮影した写真は、開業後に改めて撮影し直す必要がなく、そのままホームページに使用できます。

 

制作会社の選定は早めに動く

開業3〜6ヶ月前にホームページを公開するためには、制作会社の選定を開業6〜12ヶ月前から始める必要があります。制作開始から公開まで、通常2〜3ヶ月程度かかるためです。

開業準備の忙しさに追われて制作会社の選定が遅れ、開業直前にあわてて依頼した結果、十分な打ち合わせができずに質の低いホームページが完成してしまったというケースは非常に多く見られます。開業準備の早い段階から制作会社の選定を始め、十分な時間をかけて打ち合わせを行うことが、集患力の高いホームページ制作につながります。

制作会社を選ぶ際は歯科専門の制作会社を選ぶことを強くおすすめします。歯科医院の開業に特化した知見を持つ制作会社であれば、開業エリアの競合分析・ターゲットキーワードの設計・開業前公開のスケジュール管理まで、一貫してサポートしてもらえます。

 

まとめ

歯科医院の開業前にホームページを公開すべき理由は、SEO評価の蓄積・ドメイン運用歴の積み上げ・開業前からの患者・求職者への認知形成・コンテンツの蓄積・修正・改善の時間確保という5つにあります。最適な公開タイミングは開業3〜6ヶ月前であり、そのためには開業6〜12ヶ月前から制作会社の選定を始める必要があります。「開業してからホームページを作ればいい」という考えは、開業初年度の集患機会を大きく損なうリスクがあります。これから開業を予定している先生は、まず無料相談フォームよりお気軽にご相談ください。開業前のホームページ制作スケジュールについてアドバイスいたします。

 

投稿者プロフィール

NAOKI OZAWA
歯科コンサルタント小澤直樹
2002年よりコンサルティング活動を開始。2008年から歯科コンサルタントとして勤務した後20017年より現職。

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