新患がレセプトの5%未満になった院長へ

歯科コンサルタントの小澤です。

歯科医院を長年経営していると、新患が減り、それが経営上大きな影響を及ぼしている場合があります。たとえばレセプト300件/月の場合、ひと月のまっさらな新患数が15人を下回ると黄色信号、7人以下ではレセプト減少の危機的状態となります。この経営コラムでは、このあたりの留意点について書いてみたいと思います。

もくじ

1.歯科経営において新患は重要なインジケータ

2. 診療スキームの見直し

3.自費契約を’強引に’増やそうとしない

1.歯科経営において新患は重要なインジケータ

患者さんは引越しなどの生活環境の変化、死亡などのやむを得ない理由により、いつかは必ず来院しなくなります。新患が一定数以上来院しないと、医院のレセプト数を支えきれず、全体の患者数が減少していきます。

当然ながら医院の売上は、患者数×単価でのみ算出されますので、患者数が減れば医業収入は絶対に目減りします。この場合の指標として、全体の患者数に対して、まっさらな新患の割合が活用できます。

・10%以上→OK

・10%未満→ぎりセーフ

・5%未満→アウト

こんな感じで覚えておいてください。

逆に考えると、10%以上新患が来ているのに全体の患者数が減っていくような状況は、「来なくなる原因」が必ずあります。このケースはコラムの趣旨からはずれますので、別の機会にお話しします。

さて、新患が減ってきた時は、皆さんどうされていますか?

ホームページのリニューアルや、リスティング広告、SEO対策、予約サイトなどの患者獲得施策、野立看板などの院外マーケティング施策に費用を沢山かけていませんか?患者数が減っているときに、無理なマーケティングは逆効果。とても非効率的です。

そんな時はまっさらな新患の獲得にとらわれすぎるること無く、下記の2点を確認してみましょう。

2. 診療スキームの見直し

基本にもどり患者さんの側から見た「診療ストーリー」を改めて見直してください。どの患者さんのご要望にも、完璧に応じている医院は存在しません。患者対応は十人十色なので実に奥が深く、不断の努力が必要なのです。逆にいうと、この部分はとても差別化しやすい分野とも言えます。

例えば、初診時の不安や痛みの状態、また治療に関する深い理解を促したり、細かな配慮の声掛け、先生の笑顔。また2回目の来院時の通院の面倒くささなどを払拭するような配慮の声掛け、3回目以降の治療全体の流れや患者さんの希望の確認。

この様な状況の中で少しずつ患者さんを啓蒙していき、むし歯で来院された方も、無理なく歯周病の治療を受けてもらえる心理状態へ導きます。

ドクターや衛生士さんは、教育者です。このようにして信頼関係を築いた患者さんは、必ず医院にまた来院してくれます。

患者さんは自由に話をしていますか?

患者さんが、好きなタイミングで好きなことを好きなだけ話ができる医院は繁盛しています。そこをゴールにおき、接し方を考えてください。

3.自費契約を’強引に’増やそうとしない

レセプト数が少なくなってくると手厚く患者対応できますので、説明する時間がおのずと増えます。

その結果、自費を勧められる医院という悪評をたてられる場合もあります。

自費説明は簡単に、また全員に同じように提案してください。

たとえば、メリットデメリットを資料を使って説明し、ご自宅で考えてもらうという手法で良いと思います。

とても、苦しい戦いが少しの間続きますが、必要以上に悩まれることのないようにしてください。

まとめ

医院経営を改善するのに一番重要なのは、患者さんへの「想い」です。「想い」はどんな手法よりも有効な経営改善施策です。この想いが医院の経営理念であり、それをスタッフと毎日共有してください。朝礼で確認してから始業できるといいですね!

医院固有の事情をうかがい、アドバイスさせていただきますので、お気軽にご連絡ください。

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