採用面接で見抜くべきポイントと質問例20選
「面接では良さそうだったのに、入職したら全然違った」。こうした採用のミスマッチは、面接の進め方に原因があることが多いです。限られた面接時間で応募者の本質を見極めるには、適切な質問と観察眼が必要です。
本記事では、採用面接で見抜くべきポイントと、そのための具体的な質問例20選を紹介します。これらの質問を活用することで、入職後のミスマッチを大幅に減らすことができます。
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1. 面接で見極めるべき5つの要素

①スキル・経験
応募者が持つ技術や経験が、求めるレベルに達しているかを確認します。履歴書に書かれた経歴だけでなく、具体的に何ができるのかを深掘りします。
ただし、スキルは入職後に伸ばすことができる要素でもあります。現時点のスキルだけでなく、学習意欲や成長可能性も併せて評価することが大切です。
②人柄・性格
チームの一員として働く上で、人柄や性格は非常に重要です。協調性があるか、コミュニケーションは円滑か、ストレス耐性はあるかなどを見極めます。
人柄は短時間の面接では見えにくい部分もありますが、質問への答え方、態度、表情などから総合的に判断します。
③志望動機・価値観
なぜこの医院を選んだのか、仕事に何を求めているのかを確認します。医院の方針や価値観と合致しているかが、長期的な定着に影響します。
給与や休日など条件面だけが動機の場合、より良い条件の医院が見つかれば転職してしまう可能性があります。医院の理念や特徴に共感しているかどうかを見極めます。
④定着可能性
せっかく採用しても、すぐに辞められては意味がありません。過去の転職歴やその理由から、定着可能性を判断します。
転職回数が多いこと自体が悪いわけではありませんが、「何を求めて転職したのか」「今回はなぜ定着できると考えているのか」を確認することが重要です。
⑤成長意欲
入職後も成長し続ける意欲があるかどうかも重要な評価ポイントです。現状に満足せず、スキルアップを目指す姿勢があるかを確認します。
成長意欲の高い人材は、医院の発展にも貢献してくれます。一方、成長意欲がない人は、長く働いてくれても戦力として期待しにくい面があります。
2. 面接の基本的な流れ
アイスブレイク(5分)
最初から本題に入るのではなく、緊張をほぐすための会話から始めます。天気の話、来院経路の確認、飲み物の提供など、リラックスできる話題を選びます。
緊張が強いと本来の姿が見えにくくなるため、アイスブレイクで場を温めてから本題に入ります。
医院の説明(10分)
応募者に質問する前に、まず医院の説明をします。理念、診療方針、スタッフ構成、求める人物像などを伝えます。
先に医院の情報を伝えることで、応募者はそれに合わせた回答をしやすくなります。これにより、本当に合う人かどうかの判断がしやすくなります。
質問タイム(30分)
本記事で紹介する質問を活用し、応募者の本質を見極めます。事前に質問を準備しておき、回答に応じて深掘りしていきます。
応募者からの質問(10分)
最後に、応募者からの質問を受け付けます。どんな質問をするかも、応募者を知る重要な手がかりになります。
3. 質問例20選

スキル・経験を確認する質問
質問1:これまでの歯科医院で、主にどのような業務を担当されていましたか?
履歴書の経歴を深掘りし、具体的な業務内容を確認します。担当患者数、行っていた処置の種類、使用していた機器などを聞くことで、スキルレベルを把握できます。
質問2:得意な業務と、苦手または経験の少ない業務を教えてください。
自己認識の正確さと、苦手なことを正直に言えるかどうかを見ます。苦手なことを「ない」と答える人は、自己分析ができていないか、正直でない可能性があります。
質問3:最近、新しく習得したスキルや知識はありますか?
学習意欲の高さを確認します。「特にない」という回答の場合、成長意欲に疑問が残ります。
質問4:これまでの経験で、最も難しかったケースを教えてください。どのように対応しましたか?
問題解決能力と、困難に立ち向かう姿勢を見ます。具体的なエピソードを語れるかどうかも重要です。
人柄・性格を見極める質問
質問5:チームで働く上で、大切にしていることは何ですか?
協調性やチームワークに対する考え方を確認します。具体的なエピソードを交えて答えられると、説得力が増します。
質問6:同僚や先輩と意見が合わなかったとき、どのように対応しますか?
対立場面でのコミュニケーション能力を見ます。「自分の意見を押し通す」「黙って従う」ではなく、建設的な対話ができるかどうかがポイントです。
質問7:ストレスを感じるのはどんなときですか?また、どのように解消していますか?
ストレス耐性と自己管理能力を確認します。ストレスを感じる場面が、日常的に発生する業務と重なる場合は注意が必要です。
質問8:周囲の人からどんな人だと言われることが多いですか?
自己認識と他者からの評価を確認します。自分の言葉で説明するよりも客観的な情報が得られることがあります。
志望動機・価値観を探る質問
質問9:当院に応募した理由を教えてください。
定番の質問ですが、重要です。医院のどこに魅力を感じたのか、具体的に答えられるかどうかで、志望度の高さがわかります。
質問10:歯科衛生士として、どのような仕事にやりがいを感じますか?
仕事に対する価値観を確認します。「患者さんの笑顔」「予防の大切さを伝えること」など、具体的な答えがあるかどうかがポイントです。
質問11:当院の理念(または特徴)について、どう思われますか?
医院の理念や特徴を事前に調べてきているか、共感しているかを確認します。何も調べていない場合、志望度が低い可能性があります。
質問12:5年後、どのような歯科衛生士になっていたいですか?
キャリアビジョンの有無と、それが医院で実現可能かどうかを確認します。「特に考えていない」という回答は、成長意欲の低さを示唆します。
定着可能性を確認する質問
質問13:前職(または現職)を辞めた(辞める)理由を教えてください。
転職理由は必ず確認します。ネガティブな理由(人間関係、給与不満など)をどう表現するかも見どころです。前職の悪口ばかり言う人は要注意です。
質問14:転職先に求める条件の優先順位を教えてください。
何を重視して転職活動をしているかを確認します。医院が提供できる条件と合致しているかどうかを判断します。
質問15:長く働ける職場とは、どのような職場だと思いますか?
定着に必要な条件についての考えを聞きます。その条件を医院が満たせるかどうかを判断材料にします。
質問16:入職後、どのくらいの期間で戦力になれると思いますか?
自己評価の妥当性と、現実的な見通しを持っているかを確認します。過度に自信がある回答も、謙虚すぎる回答も、入職後のギャップにつながる可能性があります。
成長意欲を確認する質問
質問17:今後、身につけたいスキルや挑戦したいことはありますか?
成長意欲の有無と方向性を確認します。医院で提供できる成長機会と合致しているかも重要です。
質問18:セミナーや勉強会に参加したことはありますか?直近で参加したものがあれば教えてください。
自己啓発への取り組みを確認します。「会社に言われて参加した」ではなく、自主的に参加している人は成長意欲が高いと言えます。
質問19:フィードバックを受けたとき、どのように受け止めますか?
指導や指摘に対する姿勢を確認します。素直に受け入れられるか、防衛的になるかで、成長可能性が変わります。
質問20:これまでの仕事で、自分から提案して改善したことはありますか?
主体性と改善意識を確認します。具体的なエピソードがあれば、実行力も備えていると判断できます。
4. 質問以外で見るべきポイント

非言語コミュニケーション
質問への回答内容だけでなく、表情、視線、姿勢、声のトーンなども観察します。明るい表情で話しているか、目を見て話しているか、姿勢は良いかなど、患者対応を想像しながら見ます。
時間厳守・身だしなみ
面接に遅刻しないか、身だしなみは整っているかも重要なチェックポイントです。面接という「最も気を使う場面」での振る舞いは、日常の行動を予測する材料になります。
質問への反応
予想外の質問をされたときの反応も観察ポイントです。慌てずに考えて答えられるか、わからないことを正直に言えるかなど、臨機応変さや誠実さを見ることができます。
5. まとめ
採用面接では、限られた時間で応募者の本質を見極める必要があります。スキル・経験、人柄・性格、志望動機・価値観、定着可能性、成長意欲の5つの要素を、本記事で紹介した20の質問を活用して確認してください。
面接は「選ぶ場」であると同時に「選ばれる場」でもあります。一方的に質問するだけでなく、医院の魅力を伝え、応募者の疑問に丁寧に答えることで、入職後のミスマッチを防ぐことができます。
良い人材を採用することは、医院の成長に直結します。面接のスキルを磨き、医院に合った人材を見極める力をつけていきましょう。
投稿者プロフィール
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歯科コンサルタント小澤直樹
2002年よりコンサルティング活動を開始。2008年から歯科コンサルタントとして勤務した後20017年より現職。
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