メタルフリー戦術について
こんにちは、歯科医院経営コンサルタントの小澤です。
今回は、自費率をあげるために「メタルフリー」を取り入れていきたいけれど、患者さんへどのように説明をすれば良いか分からず悩んでいる方へおすすめの記事です。ぜひご覧ください。
平成24年の保険改定でCAD/CAM冠が第一小臼歯、第二小臼歯がハイブリットレジンブロックによる歯冠補綴が適用になり、平成28年の保険改定では、金属アレルギーを有する患者において大臼歯も保険適用範囲が拡大しました。
患者さんは保険内で気軽に白い歯を選択できるようになり、患者さんの口腔内のメタルフリー化が進んでいます。
また近年金銀パラジウム合金は高騰が続いており、今後ますますCAD/CAM冠が広がっていくことでしょう。
今回はメタルフリーを取り入れた自費率アップについてお話したいと思います。
メタルフリーについておさらい
そもそも近年メタルフリーがさけばれている背景として金銀パラジウム合金が引き起こす金属アレルギーが問題となっています。
金属は年月をかけて溶け出し体内に吸収されていくことが原因で皮膚の炎症などの様々なアレルギー反応を引き起こす場合があります。
金属アレルギー以外でも金属の補綴は対合歯の摩耗や、2次カリエスの危険性が高まり患者さんにあまりメリットがありません。
金属を使用しない歯冠補綴は患者さんにもたくさんのメリットがありますので、積極的に自医院に取り入れていきましょう。
メタルフリーを経営に取り入れる
メタルフリーを経営に取り入れる手段として、まずは自医院でメタルフリーを推奨していること金属以外の補綴材料を扱っていることを自医院のホームページや待合室にポスターを張り患者さんに啓蒙していきましょう。
次に金属、CAD/CAM冠、E-MAX、ジルコニア等のそれぞれのメリット、デメリット、価格が記載された比較表を作成しましょう。
例えば審美性、2次カリエスのリスク、耐久性などの比較があるといいでしょう。
メタルフリーのメリットを患者さんに理解してもらうにはこのような比較表や金属アレルギーのリスクを説明した資料を待合室、チェアサイドに掲載します。
可能であればパンフレットとして患者さんに渡します。
メタルフリーの提案方法
メタルフリーを提案していく患者さんは定期メンテナンスにきちんとくる「モチベーションの高い患者さん」から提案していくといいでしょう。
またいきなり高価な審美補綴を提案すると患者さんは警戒してしまいます。
まず保険適用可能なCAD/CAM冠を取り入れ、患者さんのモチベーションアップをしていくのもいいでしょう。
ここで効果的なのは実際の材料で作成した補綴を患者さんに見てもらい、治療後のイメージをしてもらうことです。
別の患者さんでも良いので治療前後の口腔内写真を比較できるようなツールがあると良いでしょう。
また、口腔内の写真を術前・術後で比較して白い歯を入れて良かったと実感してもらい他の歯に対しても治療を行いたいと思わせることが重要です。
まとめ
注目する内容としてCAD/CAM冠の施設基準の届出件数は、全国の歯科医院で4万軒を超えていると言われています。
つまり、どの歯医者でも患者さんは白い歯を選択できるようになりました。
ただ、CAD/CAM冠が普及していく一方、従来の自由診療内で行われていた治療とのすみ分けと位置付けに悩んでいる歯科医院も少なくないと思います。
CAD/CAM冠は比較的安価に作成できる反面、強度や審美がジルコニア等他の素材に劣ります。
今後は患者さんのニーズにあった補綴材料を提案していくことが必要になっていくことでしょう。
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