格安HP制作の落とし穴!後悔しないための業者選定チェックリスト
目次
1. 格安HP制作の実態:なぜそんなに安いのか?
2. よくある5つの落とし穴と実際の被害事例
3. 15項目の業者選定チェックリスト
4. 見積書・契約書で必ず確認すべき10のポイント
5. 「こんな業者は要注意」5つの危険信号
6. 適正価格の見極め方と賢い発注方法
7. まとめ
1.格安HP制作の実態:なぜそんなに安いのか?

「ホームページ制作5万円!」「初期費用無料、月額9,800円」といった格安サービスが増えています。なぜこんなに安いのでしょうか?
格安の理由1: テンプレートの使い回し
格安業者の多くは、WordPressの既成テーマをそのまま使います。デザインのカスタマイズはほぼなく、色とロゴを変えるだけです。
結果: 他の医院と似たようなデザインになり、差別化できません。
格安の理由2: 海外・学生への外注
デザインやコーディングを、海外(ベトナム、フィリピン等)や学生に格安で外注します。
結果: 日本語が不自然、医療広告ガイドライン違反、修正対応が遅い、などの問題が発生します。
格安の理由3: サポートなし
公開後のサポートが一切ない、または有料です。「文章を修正したい」「写真を差し替えたい」といった要望に対応してもらえません。
格安の理由4: 隠れコストで回収
初期費用は安くても、月額費用が高い、修正1回ごとに追加費用、などで回収します。
例: 初期費用5万円、月額2万円のプラン 5年総額: 5万円 + (2万円 × 60ヶ月) = 125万円
初期費用は格安でも、長期的には高額になります。
DD歯科医院の失敗事例
東京都のDD歯科医院は、「初期費用3万円、月額15,000円」という格安業者と契約しました。
契約後に判明した問題:
- テンプレートそのままで、他院と全く同じデザイン
- SEO対策なし、Googleで全く検索されない
- 修正は1回5,000円の追加費用
- 契約期間3年、途中解約は違約金10万円
3年間で、3万円 + (15,000円 × 36ヶ月) = 57万円を支払いましたが、HP経由の新患はゼロでした。「最初から適正価格の業者に頼めば良かった」と後悔しています。
2.よくある5つの落とし穴と実際の被害事例

格安HP制作で実際に起きたトラブルを紹介します。
落とし穴1: 著作権が業者にあり、解約するとHPが消える
事例: EE歯科医院
格安業者(初期8万円、月額2万円)と3年契約しました。3年後、別の業者に乗り換えようとしたところ、「著作権は当社にあるため、解約するとHPを削除します」と言われました。
新しい業者に一から作り直してもらう必要があり、追加で50万円かかりました。3年間の費用(80万円)と合わせて、総額130万円になりました。
落とし穴2: スマホ対応が不十分
事例: FF歯科医院
格安業者に依頼したHP、PCでは問題なかったのですが、スマホで見ると以下の問題がありました。
- 文字が小さくて読めない
- ボタンが小さくてタップできない
- 画像が横にはみ出している
- 表示速度が遅い(10秒以上)
2026年現在、HPアクセスの85%がスマホです。スマホ対応が不十分だと、ほとんどの患者が離脱します。
FF歯科医院は、別の業者に作り直しを依頼し、追加で40万円かかりました。
落とし穴3: SEO対策が全くされていない
事例: GG歯科医院
格安業者に「SEO対策込み」と言われて依頼しました。しかし、公開後3ヶ月経っても、Google検索で全く上位表示されません。
調べてみると、「SEO対策」の内容は、タイトルタグとメタディスクリプションを設定しただけでした。キーワード調査、競合分析、内部リンク最適化、コンテンツ戦略など、本来必要なSEO対策は一切されていませんでした。
結局、別の業者にSEO対策を依頼し、追加で30万円かかりました。
落とし穴4: 公開後の修正が有料、かつ高額
事例: HH歯科医院
格安業者(初期5万円)に依頼しました。公開後、「診療時間を変更したい」と連絡したところ、「修正は1回5,000円です」と言われました。
年間で10回ほど修正があり、年間5万円の修正費が発生しました。初期費用は安かったですが、修正費が積み重なり、3年で20万円になりました。
落とし穴5: サポートが全くない、連絡がつかない
事例: II歯科医院
格安業者に依頼し、公開後1年が経過しました。ある日、HPが突然表示されなくなりました。業者に連絡しても、電話は繋がらず、メールも返信がありません。
調べてみると、業者が倒産していました。HPのデータも取り戻せず、ドメインやサーバーの契約も業者名義だったため、全てを失いました。
新しい業者に一から作り直し、費用60万円がかかりました。
3.15項目の業者選定チェックリスト
後悔しないための業者選定チェックリストを示します。
カテゴリ1: 実績・信頼性(5項目)
□ 歯科医院の制作実績が10件以上ある
□ 実績を具体的に見せてもらえる(URL、スクリーンショット等)
□ 会社設立から3年以上経過している
□ 会社所在地が明確(バーチャルオフィスではない)
□ 担当者の顔・名前が明確
カテゴリ2: 制作内容(5項目)
□ オリジナルデザイン(または、テンプレートを大幅カスタマイズ)
□ スマホ対応(レスポンシブデザイン)が標準
□ ページ数が10ページ以上
□ 撮影が含まれている(またはオプションで追加可能)
□ SEO対策の具体的な内容が説明できる
カテゴリ3: サポート・保守(5項目)
□ 公開後の修正回数が明記されている(例: 年3回まで無料)
□ サポート窓口が明確(電話、メール、営業時間等)
□ 緊急対応(サーバーダウン等)の体制がある
□ 月額保守費用の内容が明確
□ 契約期間の縛りがない(または1年以内)
カテゴリ4: 契約内容(透明性)
契約書・見積書の透明性は、業者選定の最重要ポイントです。詳細は次の章で解説します。
4.見積書・契約書で必ず確認すべき10のポイント

見積書と契約書を精査することで、隠れコストや不利な条件を見抜けます。
ポイント1: 総額の明記
「初期費用8万円」だけでなく、月額費用、修正費用、サーバー代など、全ての費用を含めた5年間の総額を計算してもらいます。
質問例: 「5年間、全ての費用を含めた総額はいくらですか?」
ポイント2: 月額費用の内訳
月額費用に何が含まれているか確認します。
含まれるべき項目:
- サーバー・ドメイン管理
- 保守(セキュリティアップデート、バックアップ等)
- サポート(電話・メール対応)
- 軽微な修正(何回まで?)
質問例: 「月額15,000円の内訳を教えてください」
ポイント3: 修正回数と追加費用
「無料修正3回まで、4回目以降は1回5,000円」といった制限があるか確認します。
質問例: 「修正は何回まで無料ですか?追加費用はいくらですか?」
ポイント4: 著作権の帰属
契約書に「著作権の帰属」が明記されているか確認します。
理想的な記載: 「納品後、本ホームページの著作権は、お客様(医院)に譲渡されます」
NG記載: 「著作権は当社に帰属します」
ポイント5: 契約期間と自動更新
最低契約期間、自動更新の有無を確認します。
質問例: 「最低契約期間は何年ですか?自動更新ですか?」
ポイント6: 解約条件と違約金
途中解約の条件、違約金の金額を確認します。
質問例: 「途中解約は可能ですか?違約金はいくらですか?」
ポイント7: 解約時のデータ提供
解約時に、HPのデータ(HTMLファイル、画像ファイル等)を提供してもらえるか確認します。
質問例: 「解約時に、HPのデータを提供してもらえますか?」
ポイント8: ページ追加の費用
「10ページ制作」と書かれている場合、11ページ目以降の追加費用を確認します。
質問例: 「ページを追加する場合、1ページあたりいくらですか?」
ポイント9: 納期と遅延時の対応
納期が明記されているか、遅延した場合のペナルティがあるか確認します。
質問例: 「納期は契約書に明記されますか?遅延した場合はどうなりますか?」
ポイント10: サーバー・ドメインの名義
サーバーとドメインの契約名義が、医院なのか業者なのか確認します。
理想: 医院名義 NG: 業者名義(解約時に取り戻せない可能性)
質問例: 「サーバーとドメインの契約名義は、どちらになりますか?」
5.「こんな業者は要注意」5つの危険信号
以下のような業者は、トラブルになる可能性が高いです。
危険信号1: 「とにかく安い!」を前面に出している
「業界最安値!」「他社より高ければ返金!」といった宣伝をしている業者は、品質よりも価格競争に走っています。
格安の理由(テンプレート使い回し、サポートなし等)を隠している可能性があります。
危険信号2: 実績を見せてくれない
「実績はたくさんありますが、守秘義務で見せられません」と言う業者は、実績がないか、見せられないほど品質が低い可能性があります。
少なくとも2〜3件は、URLやスクリーンショットで実績を見せてもらうべきです。
危険信号3: 契約を急かす
「今月中に契約すれば半額」「あと2枠で締め切り」といった煽り文句で、契約を急かす業者は要注意です。
冷静な判断ができなくなり、契約後に後悔するケースが多いです。
危険信号4: 契約書が曖昧
契約書に、著作権、解約条件、修正回数、納期などが明記されていない業者は、後で「そんな話は聞いていない」とトラブルになります。
対策: 契約書を隅々まで読み、不明点は全て質問します。口頭での約束は証拠にならないため、必ず契約書に記載してもらいます。
危険信号5: 担当者がコロコロ変わる
契約時の担当者と、制作時の担当者が違う、またはメールの返信者が毎回違う、といった業者は、社内体制が不安定です。
引き継ぎが不十分で、要望が伝わらない、納期が遅れる、などのトラブルが発生しやすいです。
6.適正価格の見極め方と賢い発注方法

適正価格とは何か、賢く発注する方法を解説します。
適正価格の目安(2026年版)
歯科医院HP制作の適正価格は、以下の通りです。
|
プラン |
初期費用 |
月額費用 |
内容 |
|
最低限 |
15〜25万円 |
5,000円 |
テンプレートカスタマイズ、5〜7ページ、撮影なし |
|
標準 |
40〜70万円 |
5,000円 |
セミオーダー、10〜15ページ、撮影あり、SEO基本 |
|
上位 |
80〜120万円 |
1万円 |
フルオーダー、20ページ以上、撮影・動画、SEO上級 |
10万円以下: 品質に問題がある可能性が高い 150万円以上: 過剰投資の可能性(大手ブランド料含む)
賢い発注方法1: 相見積を取る
最低3社から見積を取り、比較します。
比較項目:
- 5年間の総額
- ページ数
- 撮影の有無
- SEO対策の内容
- 修正回数
- 著作権の帰属
賢い発注方法2: 実績を必ず見る
「歯科医院の制作実績を3件見せてください」と依頼します。実際のHPを見て、デザインの質、スマホ対応、ページ数などを確認します。
賢い発注方法3: 契約前に質問を出し尽くす
契約後に「聞いていない」とならないよう、契約前に全ての疑問を解消します。
質問リスト例:
- 5年間の総額はいくらですか?
- 著作権はどちらに帰属しますか?
- 解約時のデータ提供はありますか?
- 修正は何回まで無料ですか?
- サーバー・ドメインの名義はどちらですか?
- 納期は?
- 遅延した場合は?
賢い発注方法4: 段階的に発注
初期は最低限のページ数(5〜7ページ)で制作し、公開後の反応を見てからページを追加する方法もあります。
メリット: 初期費用を抑えられる。業者の対応を見極められる。 デメリット: 後からページを追加すると、割高になる場合がある。
JJ歯科医院の成功事例
JJ歯科医院は、3社から見積を取り、以下のように比較しました。
A社(格安): 初期8万円、月額2万円、5年総額128万円 B社(標準): 初期50万円、月額5,000円、5年総額80万円 C社(高額): 初期120万円、月額1万円、5年総額180万円
選定結果: B社を選択
理由:
- 5年総額が最も安い
- 歯科医院の実績が豊富(20件以上)
- 著作権が医院に譲渡される
- 修正5回/年まで無料
- サーバー・ドメインが医院名義
B社で制作したHP、公開後6ヶ月でHP経由の新患が月10人に達し、制作費を2ヶ月で回収しました。「相見積を取って良かった」とのことです。
7.まとめ
格安HP制作は、初期費用は安くても、長期的には高額になったり、品質が低かったり、サポートがなかったりと、落とし穴が多いです。業者選定時に、チェックリストを使い、契約書を隅々まで読むことで、後悔を防げます。
格安業者を避けるべき理由まとめ
✗ テンプレート使い回しで差別化できない
✗ SEO対策が不十分で検索されない
✗ スマホ対応が不十分で患者が離脱
✗ 著作権が業者にあり、乗り換えられない
✗ 隠れコストで長期的に高額
✗ サポートなし、修正は有料
業者選定チェックリスト(再掲)
【実績・信頼性】
□ 歯科医院の制作実績10件以上
□ 実績を具体的に見せてもらえる
□ 会社設立3年以上
□ 会社所在地が明確
□ 担当者の顔・名前が明確
【制作内容】
□ オリジナルデザイン
□ スマホ対応が標準
□ ページ数10ページ以上
□ 撮影が含まれている
□ SEO対策の具体的な説明
【サポート・保守】
□ 修正回数が明記
□ サポート窓口が明確
□ 緊急対応の体制
□ 月額保守費用の内容が明確
□ 契約期間の縛りがない
見積書・契約書の確認事項(再掲)
- 5年間の総額
- 月額費用の内訳
- 修正回数と追加費用
- 著作権の帰属
- 契約期間と自動更新
- 解約条件と違約金
- 解約時のデータ提供
- ページ追加の費用
- 納期と遅延時の対応
- サーバー・ドメインの名義
今日からできるアクション
- □ 複数社(3社以上)から見積を取る
- □ 実績を見せてもらう(URL、スクリーンショット)
- □ チェックリストで各社を評価
- □ 5年間の総額を計算
- □ 契約書を隅々まで読む
- □ 不明点を全て質問
- □ 口頭の約束は契約書に記載してもらう
最後に
「安物買いの銭失い」にならないよう、目先の安さではなく、長期的な総額と品質で判断しましょう。適正価格の業者を選べば、HPは医院の貴重な資産になります。
「見積書の内容が適切か判断してほしい」「信頼できる業者を紹介してほしい」という院長先生は、株式会社リバティーフェローシップ(東京歯科経営ラボ)にご相談ください。
見積内容の精査、業者の信頼性チェック、適正価格の業者紹介まで、HP制作を成功に導くサポートをしています。
【無料相談受付中】 その見積、本当に大丈夫?無料で精査します。
投稿者プロフィール
-
歯科コンサルタント小澤直樹
2002年よりコンサルティング活動を開始。2008年から歯科コンサルタントとして勤務した後20017年より現職。
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