歯科医院のLINE公式アカウントとホームページ連携で予約率を上げる方法
「ホームページからの問い合わせはあるけど、予約につながらない」「電話予約だけだと、取りこぼしている気がする」「LINEを導入したいけど、どう活用すればいいかわからない」。このような悩みを持つ歯科医院は少なくありません。
LINE公式アカウントは、患者さんとのコミュニケーションツールとして非常に有効です。ホームページと適切に連携させることで、予約率の向上、患者さんの利便性アップ、リピート率の向上など、様々な効果が期待できます。本記事では、LINE公式アカウントとホームページを連携させて予約率を上げる方法を解説します。
目次
1. なぜLINE公式アカウントが歯科医院に有効なのか
2. LINE公式アカウントでできること
3. ホームページとLINEの連携パターン
4. 予約導線としてのLINE活用
5. 友だち登録を増やす施策
6. リピート率を上げるLINE活用術
7. 運用の注意点とよくある失敗
8. 導入から運用までのステップ
9. よくある質問
10. まとめ
1.なぜLINE公式アカウントが歯科医院に有効なのか
まず、LINE公式アカウントが歯科医院にとって有効な理由を確認しましょう。
LINEの圧倒的な普及率

LINEは日本国内で9,500万人以上が利用する、最も普及したコミュニケーションアプリです。幅広い年齢層が日常的に使用しており、患者さんにとって最も馴染みのあるツールの一つです。
新しいアプリをダウンロードしてもらう必要がなく、すでに使い慣れたLINEで医院とやり取りできることは、患者さんにとって大きなメリットです。
電話のハードルを下げる
歯科医院への予約方法として、電話はまだ主流ですが、電話が苦手な患者さんも少なくありません。
「診療時間中に電話できない」「電話するのが面倒」「電話だと緊張する」といった理由で、予約を先延ばしにしてしまう患者さんがいます。LINEであれば、24時間いつでも、自分のタイミングでメッセージを送ることができます。
開封率の高さ
LINEのメッセージ開封率は、メールと比較して圧倒的に高いと言われています。
メールマガジンの開封率が10〜20%程度と言われる中、LINEのメッセージは60%以上の開封率があるとも言われています。送った情報が確実に届きやすいのが、LINEの強みです。
双方向のコミュニケーション
LINEは一方的な情報発信だけでなく、双方向のコミュニケーションが可能です。
患者さんからの質問や相談に応えることで、信頼関係を築き、予約につなげることができます。
既存患者のフォローに最適
新規患者の獲得だけでなく、既存患者のフォロー、定期検診のリマインド、キャンセル後のフォローなど、リピート促進に非常に効果的です。
2.LINE公式アカウントでできること
LINE公式アカウントの主な機能を確認しましょう。
メッセージ配信

友だち登録している患者さんに、一斉にメッセージを送ることができます。
活用例として、定期検診のお知らせ、キャンペーン情報、休診日のお知らせ、年末年始の診療案内、新サービスの紹介などがあります。
チャット機能
患者さんと1対1でチャットのやり取りができます。
活用例として、予約の受付、予約変更・キャンセルの対応、治療に関する質問への回答、来院前の相談などがあります。
リッチメニュー
トーク画面の下部に、タップできるメニューを表示できます。
活用例として、「予約する」「診療時間」「アクセス」「ホームページ」などのボタンを設置し、患者さんが必要な情報にすぐアクセスできるようにします。
自動応答メッセージ
特定のキーワードに対して、自動でメッセージを返すことができます。
活用例として、「予約」と送られたら予約方法を案内、「診療時間」と送られたら診療時間を自動返信、営業時間外の問い合わせへの自動対応などがあります。
クーポン・ショップカード
クーポンの発行や、ポイントカード機能を提供できます。
活用例として、友だち登録特典のクーポン、定期検診のポイントカード、紹介特典のクーポンなどがあります。
セグメント配信
登録者を属性で分けて、それぞれに適したメッセージを送ることができます。
活用例として、矯正治療中の患者さんにだけ情報配信、最終来院から3ヶ月経過した患者さんにリマインドなどがあります。
3.ホームページとLINEの連携パターン
ホームページとLINE公式アカウントを連携させるパターンを紹介します。
パターン1:予約導線としての連携
ホームページの予約方法の一つとして、LINEを提示します。
ホームページに「LINEで予約」ボタンを設置し、友だち追加と同時に予約できる導線を作ります。電話予約、Web予約と並列で、LINE予約を選択肢として提示します。
パターン2:問い合わせ窓口としての連携
ホームページからの問い合わせ手段として、LINEを活用します。
「お問い合わせはLINEでも受け付けています」というメッセージとともに、友だち追加ボタンを設置します。電話やメールフォームが苦手な患者さんの受け皿になります。
パターン3:情報提供の補完としての連携
ホームページで伝えきれない情報を、LINEで補完します。
「最新情報はLINEで配信しています」というメッセージで、友だち登録を促します。ホームページは固定情報、LINEはタイムリーな情報という役割分担をします。
パターン4:既存患者のフォローとしての連携
ホームページは新規患者向け、LINEは既存患者向けという使い分けをします。
来院した患者さんに友だち登録を促し、その後のフォロー、定期検診のリマインドなどをLINEで行います。
連携の基本設計
ホームページとLINEの役割を整理すると、以下のようになります。
ホームページは、医院の情報を詳しく伝える、新規患者に医院を知ってもらう、SEOで検索から流入を得るという役割を担います。
LINEは、予約のハードルを下げる、既存患者との関係を維持する、タイムリーな情報を届けるという役割を担います。
4.予約導線としてのLINE活用
LINEを予約導線として活用する具体的な方法を解説します。
LINE予約の導入パターン
LINE予約には、いくつかの導入パターンがあります。
チャット予約は、LINEのチャット機能で予約を受け付ける方法です。患者さんが「予約したい」とメッセージを送り、スタッフが対応して予約を確定します。手軽に始められますが、スタッフの対応が必要です。
予約システム連携は、LINE上で予約システムを操作できるようにする方法です。外部の予約システムとLINEを連携させ、LINE内で予約完結できるようにします。患者さんの利便性が高く、スタッフの負担も軽減されます。
リッチメニューから誘導は、リッチメニューの「予約」ボタンから、Web予約ページに誘導する方法です。厳密にはLINE内で完結しませんが、導線としてLINEを活用できます。
ホームページへのLINE予約ボタン設置
ホームページの適切な場所に、LINE予約への導線を設置します。
ヘッダーには、「LINEで予約」ボタンを常に表示させます。予約ページには、電話、Web予約と並列でLINE予約を案内します。各ページには、フローティングボタンとしてLINEアイコンを表示させます。スマートフォン表示では、タップで友だち追加できるボタンを大きく配置します。
予約時のメッセージテンプレート
チャット予約の場合、スムーズに予約を受け付けるためのテンプレートを用意します。
自動応答の例として、「ご予約ありがとうございます。以下の情報をお送りください。①お名前②ご希望の日時(第3希望まで)③ご連絡先電話番号④ご用件(定期検診、痛みがあるなど)。確認後、スタッフよりご連絡いたします。」といった内容を設定します。
予約確定後のフォロー
予約が確定したら、確認メッセージを送ります。
確認メッセージの例として、「ご予約を承りました。【日時】〇月〇日(〇)〇時〜【内容】定期検診。当日お待ちしております。変更・キャンセルの場合は、このLINEでご連絡ください。」といった内容を送信します。
前日にリマインドメッセージを送ると、無断キャンセルの防止にも効果的です。
5.友だち登録を増やす施策

LINE活用の効果を高めるためには、友だち登録者を増やすことが重要です。
ホームページでの告知
ホームページの複数箇所で、LINE友だち登録を告知します。
トップページには、「LINE友だち登録で、予約・お問い合わせが簡単に」といったバナーを設置します。予約ページには、予約方法の一つとしてLINEを案内します。お問い合わせページには、LINEでの問い合わせも可能であることを明記します。フッターには、LINEの友だち追加ボタンを常に表示させます。
院内での告知
来院した患者さんに、友だち登録を促します。
受付には、友だち追加のQRコードを掲示します。診察券やリーフレットに、QRコードを印刷します。会計時に、スタッフから「LINEで予約できますよ」と案内します。待合室には、LINE登録のメリットを伝えるPOPを掲示します。
登録特典の提供
友だち登録のインセンティブとして、特典を用意します。
特典の例として、ホワイトニング10%オフクーポン、歯ブラシプレゼント、初回検診無料などがあります。
ただし、過度な特典は「特典目当て」の登録を増やし、ブロック率が上がる可能性もあるため、バランスを考慮します。
登録のメリットを明確に伝える
特典だけでなく、登録のメリットを明確に伝えます。
メリットの例として、24時間いつでも予約・変更ができる、予約のリマインドが届く、休診日などの情報がすぐわかる、質問や相談が気軽にできるなどがあります。
6.リピート率を上げるLINE活用術
LINEは、既存患者のリピート率向上に非常に効果的です。
定期検診のリマインド
定期検診の時期が近づいたら、LINEでリマインドを送ります。
メッセージ例として、「〇〇様、前回のご来院から3ヶ月が経ちました。定期検診の時期です。お口の健康維持のため、ぜひご予約ください。▼ご予約はこちら(予約リンク)」といった内容を送信します。
セグメント配信機能を使えば、最終来院日から一定期間経過した患者さんだけに自動で送ることも可能です。
治療後のフォロー
治療後に、フォローのメッセージを送ります。
メッセージ例として、「本日はご来院ありがとうございました。治療後、何かご不明な点やお痛みがございましたら、このLINEでお気軽にご連絡ください。」といった内容を送信します。
このようなフォローは、患者さんの安心感につながり、医院への信頼を高めます。
キャンセル後のフォロー
キャンセルがあった場合、再予約を促すメッセージを送ります。
メッセージ例として、「先日のご予約キャンセル、承りました。お忙しいところ恐れ入ります。ご都合がよろしいときに、再度ご予約いただければ幸いです。▼ご予約はこちら(予約リンク)」といった内容を送信します。
季節のお知らせ
季節に合わせた情報を配信します。
配信例として、年末年始の診療案内、お盆休みのお知らせ、花粉症シーズンの口呼吸と歯への影響、夏休み中のお子様の検診案内などがあります。
誕生日メッセージ
患者さんの誕生日にメッセージを送ります。
メッセージ例として、「〇〇様、お誕生日おめでとうございます。素敵な一年になりますように。今月中のご来院で、粗品をプレゼントいたします。」といった内容を送信します。
7.運用の注意点とよくある失敗

LINE運用における注意点と、よくある失敗を紹介します。
配信頻度に注意
メッセージの配信頻度が高すぎると、ブロックされる原因になります。
目安として、月2〜4回程度の配信が適切です。重要なお知らせがない限り、週に何度も配信することは避けましょう。
宣伝ばかりにならないように
「キャンペーンのお知らせ」「セールのご案内」など、宣伝ばかりの配信は、患者さんに嫌がられます。
役立つ情報、患者さんのためになる情報を中心に配信し、宣伝は控えめにします。
返信の遅れに注意
チャットで問い合わせを受け付ける場合、返信の遅れは不満につながります。
診療時間内は数時間以内、遅くとも翌営業日には返信するルールを決めておきます。すぐに対応できない場合は、自動応答で「確認後、ご連絡します」と伝える設定をしておきます。
個人情報の取り扱い
LINEでのやり取りには、患者さんの個人情報が含まれることがあります。
スタッフ間での情報共有ルール、端末の管理、退職時の対応など、個人情報の取り扱いルールを明確にしておきます。
よくある失敗パターン
導入したが放置してしまい、友だち登録者はいるが、何も配信しない。問い合わせにも返信しない。これでは、むしろマイナスの印象を与えます。
配信しすぎてブロック率が急上昇し、せっかく集めた友だちが離れていくケースもあります。
対応が属人化してしまい、特定のスタッフだけが対応し、その人がいないと機能しない状態になることもあります。
8.導入から運用までのステップ
LINE公式アカウントの導入から運用までのステップを解説します。
ステップ1:アカウント開設
LINE公式アカウントを開設します。LINE for Businessのサイトから、無料で開設できます。
アカウント名は医院名にし、プロフィール画像は医院のロゴや外観写真を設定します。
ステップ2:基本設定
基本的な設定を行います。
あいさつメッセージとして、友だち追加時に自動送信されるメッセージを設定します。応答設定として、営業時間内外の自動応答を設定します。プロフィールとして、医院の基本情報を入力します。
ステップ3:リッチメニュー作成
トーク画面下部に表示するリッチメニューを作成します。
ボタンの例として、「予約する」「診療時間・アクセス」「ホームページ」「お問い合わせ」などを設置します。
ステップ4:ホームページへの設置
ホームページにLINE友だち追加ボタンを設置します。
ヘッダー、フッター、予約ページ、お問い合わせページなど、複数の場所に設置します。
ステップ5:院内告知の準備
院内でのLINE告知ツールを準備します。
QRコード付きのPOP、リーフレット、診察券への印刷などを用意します。
ステップ6:運用ルールの策定
運用ルールを策定します。
担当者を決め、誰がLINEの対応をするか明確にします。対応時間として、何時から何時まで対応するかを決めます。返信の目安として、問い合わせへの返信期限を決めます。配信頻度として、月何回程度配信するか決めます。
ステップ7:運用開始とPDCA
運用を開始し、効果を測定しながら改善します。
友だち数、ブロック率、メッセージ開封率、LINE経由の予約数などを定期的に確認し、改善を続けます。
9.よくある質問
LINE公式アカウントに関して、よくある質問に回答します。
LINE公式アカウントは無料で使えますか?
無料プラン(コミュニケーションプラン)があります。月200通までのメッセージ配信が無料で利用できます。それ以上の配信が必要な場合は、有料プラン(ライトプラン月5,000円〜、スタンダードプラン月15,000円〜)への移行が必要です。小規模な医院であれば、無料プランで十分に運用できることが多いです。
予約システムとの連携は必要ですか?
必須ではありませんが、連携させると患者さんの利便性が向上します。予約システムとLINEを連携させると、LINE上で予約の空き状況確認から予約完了まで完結できます。連携対応している予約システムとしては、Apotool、EPARK、デンタマップなどがあります。まずはチャット予約やリッチメニューからの誘導で始め、必要に応じて予約システム連携を検討するのも良いでしょう。
スタッフの負担が増えませんか?
適切に運用すれば、負担軽減になることが多いです。電話対応の減少により、診療時間中の電話対応が減ります。自動応答の活用により、よくある質問には自動で回答できます。リマインドの自動化により、手作業での連絡が減ります。ただし、導入初期は設定や運用ルール策定に時間がかかります。また、チャット対応の担当を明確にしないと、「誰かが対応するだろう」と放置される危険があります。
高齢の患者さんはLINEを使えませんか?
確かに高齢者のLINE利用率は若年層より低いですが、60代で約75%、70代でも約60%がLINEを利用しているというデータもあります。「高齢者はLINEを使えない」という思い込みは、必ずしも正しくありません。LINEは必須ではなく選択肢の一つとして提供し、電話予約も引き続き受け付けることで、すべての患者さんに対応できます。
10.まとめ
LINE公式アカウントとホームページの連携で予約率を上げる方法について、ポイントをまとめます。
LINE公式アカウントは、圧倒的な普及率、電話のハードル低減、高い開封率、双方向コミュニケーションという特徴から、歯科医院に有効なツールです。
ホームページとの連携パターンとして、予約導線、問い合わせ窓口、情報提供の補完、既存患者のフォローがあります。
予約導線としてLINEを活用する場合、チャット予約、予約システム連携、リッチメニューからの誘導などの方法があります。
友だち登録を増やすために、ホームページでの告知、院内での告知、登録特典の提供、メリットの明確な訴求を行います。
リピート率を上げるために、定期検診のリマインド、治療後のフォロー、キャンセル後のフォロー、季節のお知らせなどを活用します。
運用の注意点として、配信頻度、宣伝過多の回避、返信の遅れ防止、個人情報の取り扱いに気をつけます。
ホームページとLINE公式アカウントを適切に連携させることで、予約のハードルを下げ、患者さんとの継続的な関係を築き、リピート率の向上につなげましょう。
株式会社リバティーフェローシップ/東京歯科経営ラボでは、ホームページ制作とLINE公式アカウント連携をトータルでサポートしています。「LINEを導入したいけど設定がわからない」「ホームページとの連携を相談したい」といったご相談も、お気軽にお寄せください。
投稿者プロフィール
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歯科コンサルタント小澤直樹
2002年よりコンサルティング活動を開始。2008年から歯科コンサルタントとして勤務した後20017年より現職。
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