歯科医院HPのアイキャッチ画像選定術!素材写真vs実際の院内写真

ホームページを開いたとき、最初に目に飛び込んでくるのは文章ではなく画像です。どのような画像を使うかによって、医院の印象は大きく変わります。

歯科医院のホームページで使用する画像には、大きく分けて2つの選択肢があります。素材サイトから購入・ダウンロードする「素材写真」と、実際の院内やスタッフを撮影した「実写真真」です。本記事では、それぞれの特徴を踏まえ、効果的な画像選定の考え方を解説します。

目次
1. 画像が与える印象の重要性
2. 素材写真のメリット・デメリット
3. 実際の院内写真のメリット・デメリット
4. 使い分けの基本方針
5. ページ別・最適な画像選定
6. 素材写真を選ぶときのポイント
7. 院内写真を撮影するときのポイント
8. 避けるべきNG画像
9. まとめ

 

1.画像が与える印象の重要性

人間は視覚から得る情報を優先的に処理する傾向があります。ホームページを訪れた患者さんは、文章を読む前にまず画像を見て、その医院の印象を形成します。

調査によると、Webサイトの第一印象は0.05秒で決まるとも言われています。この一瞬で「この医院は良さそう」と思ってもらえるか、「なんか違う」と離脱されてしまうかが分かれます。

画像が与える印象は、清潔感、信頼性、親しみやすさ、専門性など多岐にわたります。これらの印象をコントロールするために、画像選定は戦略的に行う必要があります。

特に歯科医院のホームページでは、「清潔感」と「安心感」が重要なキーワードです。患者さんは「痛くないか」「怖くないか」という不安を抱えて訪れることが多いため、画像でこれらの不安を和らげる工夫が求められます。

2.素材写真のメリット・デメリット

素材写真とは

素材写真とは、写真素材サイト(Adobe Stock、Shutterstock、PIXTA、写真ACなど)から購入またはダウンロードして使用する写真のことです。プロのカメラマンが撮影した高品質な写真が多数用意されており、用途に応じて選択できます。

メリット

高品質な写真を手軽に入手できる

プロが撮影した写真は、構図、照明、モデルの表情など、すべてが計算されています。自院で撮影するのが難しいクオリティの写真を、比較的低コストで入手できます。

撮影の手間が省ける

撮影日程の調整、スタッフの準備、患者役の手配など、撮影には多くの手間がかかります。素材写真を使えば、これらの手間をすべて省略できます。

バリエーションが豊富

様々なシーン、年齢層、表情の写真が揃っているため、ターゲットに合わせた画像選択が可能です。子ども向け、高齢者向けなど、訴求したい層に合わせて選べます。

すぐに使用できる

必要なときにすぐダウンロードして使用できるため、ホームページ制作のスケジュールに影響しません。

デメリット

オリジナリティがない

同じ素材写真を他の歯科医院も使用している可能性があります。患者さんが複数の医院のホームページを比較したとき、「同じ写真を見た」という印象を持たれると、差別化が難しくなります。

実際の医院との乖離

素材写真に写っている院内や設備は、自院のものではありません。「この医院はこんな感じなんだ」と思って来院した患者さんが、実際の医院との違いにギャップを感じる可能性があります。

信頼性への影響

「これは本当にこの医院の写真なのか」と疑問を持つ患者さんもいます。特に医師やスタッフの写真に素材を使用すると、「実際にいる人なのか」という不信感につながりかねません。

使用条件の確認が必要

素材写真には使用条件があり、商用利用の可否、クレジット表記の要否、使用媒体の制限などを確認する必要があります。

 

3.実際の院内写真のメリット・デメリット

実際の院内写真とは

自院の院内、設備、スタッフを実際に撮影した写真のことです。プロのカメラマンに依頼する場合と、自分たちで撮影する場合があります。

メリット

オリジナリティと独自性

他院と絶対に被らない、自院だけの写真です。医院の個性や雰囲気を正確に伝えることができ、差別化につながります。

信頼性・誠実さの訴求

「実際の医院の様子を見せている」という姿勢は、患者さんに誠実な印象を与えます。来院前に実際の雰囲気を知ってもらうことで、安心感を提供できます。

来院時のギャップがない

ホームページで見た写真と実際の医院が一致しているため、患者さんが来院したときに「イメージ通り」という安心感を持ってもらえます。

スタッフの顔が見える

実際に対応してくれるスタッフの顔が事前にわかることは、患者さんにとって大きな安心材料です。特に初めての医院に行くときの不安を軽減できます。

デメリット

撮影にコストと手間がかかる

プロのカメラマンに依頼する場合、撮影費用が発生します。また、撮影日程の調整、院内の準備、スタッフの身だしなみ確認など、手間もかかります。

クオリティにばらつきが出やすい

自分たちで撮影する場合、技術や機材によってはクオリティが低くなる可能性があります。暗い、ブレている、構図が悪いといった写真は、かえって印象を損ないます。

更新の手間

スタッフが入れ替わった場合、写真の更新が必要になります。古い写真のまま放置すると、「この人はもういないの?」という疑問を持たれます。

撮影に適した状態を維持する必要

常に写真映えする状態を維持するのは難しく、撮影のタイミングで院内を整える必要があります。

 

4.使い分けの基本方針

素材写真と実際の院内写真は、どちらか一方だけを使うのではなく、目的に応じて使い分けるのが現実的です。

実写を優先すべき要素

医院の独自性を伝える要素には、実際の写真を使用します。

要素

理由

院長・スタッフの顔写真

実際に会う人の顔を事前に知りたい

院内の様子

来院前に雰囲気を確認したい

外観・アクセス

実際に訪れるときの目印になる

設備・機器

本当にある設備か確認したい

これらの要素に素材写真を使用すると、「本当のことを見せていない」という印象を与えかねません。

素材写真が適している要素

一方、概念的・イメージ的な表現には素材写真が適しています。

要素

理由

治療のイメージ画像

実際の治療中写真は生々しすぎる

笑顔・幸せなイメージ

理想の状態を表現する

痛みや悩みのイメージ

患者さんの状態を象徴的に表現

背景・装飾的な画像

デザイン上のアクセント

たとえば「治療後に笑顔で食事を楽しむ家族」のようなイメージ写真は、素材写真の方が表現しやすい場合があります。

 

5.ページ別・最適な画像選定

トップページ

トップページのメインビジュアル(ファーストビュー)は、医院の第一印象を決める最も重要な画像です。

推奨:実際の院内写真+スタッフ

受付やロビーの写真に、実際のスタッフが笑顔で写っている構図が効果的です。「この医院に行くとこの人たちが迎えてくれる」というイメージを持ってもらえます。

プロのカメラマンに依頼して、高品質な写真を撮影することを強く推奨します。トップページの印象は、ホームページ全体の印象を左右するためです。

どうしても実写が難しい場合は、素材写真を使用することもありますが、「よくある歯科医院のホームページ」という印象になりやすい点は理解しておく必要があります。

医院紹介・スタッフ紹介

推奨:実際の写真のみ

医院紹介やスタッフ紹介のページには、必ず実際の写真を使用します。ここに素材写真を使うと、信頼性を大きく損ないます。

院長のポートレート、スタッフの集合写真、各診療室の様子、待合室、外観など、来院時に患者さんが目にする場所を網羅的に撮影します。

スタッフ紹介では、一人ひとりの顔写真があると、患者さんは安心感を持てます。「この人が受付してくれるんだ」「この人が担当の衛生士さんなんだ」と事前にわかることは、初診の緊張を和らげます。

治療説明ページ

推奨:素材写真と実写の組み合わせ

治療説明ページでは、目的に応じて素材写真と実写を使い分けます。

治療のイメージや概念を伝える画像には、素材写真が適しています。「歯の断面図」「治療の流れを示すイラスト」「笑顔の患者さん」などは、素材やイラストで表現します。

一方、症例写真(ビフォーアフター)は当然実際の写真を使用します。使用する設備や機器の写真も、自院のものを撮影します。

治療中の写真は、内容によっては患者さんに恐怖感を与える可能性があります。掲載する場合は、過度に生々しくないもの、安心感を与えるものを選びます。

採用ページ

推奨:実際の写真を中心に

採用ページは、求職者が「この医院で働きたいか」を判断するページです。実際の職場の雰囲気を伝えることが重要です。

スタッフが働いている様子、休憩室、研修の風景、スタッフ同士のコミュニケーションなど、リアルな職場環境を撮影します。

作り込みすぎない自然な写真の方が、「本当の職場の雰囲気」として求職者に伝わります。

 

6.素材写真を選ぶときのポイント

素材写真を使用する場合、以下のポイントを押さえて選定します。

日本人モデルの写真を選ぶ

海外の素材サイトには、外国人モデルの写真が多く含まれています。日本の歯科医院のホームページに外国人モデルの写真を使用すると、違和感が生じます。日本人または東アジア系のモデルが写っている写真を選びましょう。

自然な表情・シチュエーション

過度にポーズを取った写真、不自然なほど白い歯で笑っている写真は、かえって違和感を与えます。自然な表情、日常のシーンを切り取ったような写真を選びます。

医療広告ガイドラインへの配慮

素材写真でも、医療広告ガイドラインは適用されます。「治療前後の比較」を誇張する画像や、効果を保証するような表現は避ける必要があります。

他院との重複を避ける

人気の素材写真は、多くの歯科医院で使用されています。できれば、あまり使われていない写真を選ぶか、トリミングや加工で独自性を出す工夫をします。

色調・雰囲気の統一

サイト内で使用する素材写真は、色調や雰囲気を統一します。寒色系と暖色系が混在していたり、写真のテイストがバラバラだったりすると、サイト全体の統一感が損なわれます。

 

7.院内写真を撮影するときのポイント

プロへの依頼を検討する

トップページのメインビジュアルや、院長・スタッフのポートレート写真は、プロのカメラマンに依頼することを推奨します。撮影費用は数万円〜十数万円程度ですが、ホームページの印象を大きく左右する投資として考えれば、十分に価値があります。

撮影前の準備

撮影当日までに、院内の清掃と整理整頓を徹底します。普段は気にならない小さなものも、写真には写り込みます。

スタッフには、清潔感のある服装、適切な身だしなみを依頼します。ユニフォームにシワや汚れがないか確認します。

光の活用

自然光が入る時間帯に撮影すると、明るく清潔感のある写真になります。午前中から昼過ぎにかけてがおすすめです。

照明が暗い場所では、追加の照明を用意するか、撮影後に明るさを補正します。

複数カットの撮影

同じ場所でも、角度を変えて複数カット撮影しておきます。後から選択できるよう、バリエーションを持たせておくと便利です。

定期的な更新

撮影した写真は、1〜2年を目安に見直します。スタッフの入れ替わり、院内のリニューアル、設備の更新などがあれば、写真も更新します。

 

8.避けるべきNG画像

ホームページの印象を損なうNG画像の例を挙げます。

画質が低い・ブレている写真

どれほど良いシーンでも、画質が低いとすべてが台無しになります。スマートフォンで撮影する場合も、ブレないようしっかり構えて撮影します。

暗すぎる写真

暗い写真は、医院全体が暗い印象を与えます。明るさが足りない場合は、撮影後に補正するか、照明を追加して撮り直します。

生活感が出すぎている写真

スタッフの私物、使いかけの道具、ゴミ箱などが写り込んでいると、生活感が出すぎて清潔感を損ないます。

患者さんが特定できる写真

同意を得ていない患者さんが写り込んでいる写真は、プライバシーの観点から使用できません。撮影は診療時間外に行うか、患者役をスタッフにお願いします。

古すぎる写真

すでに退職したスタッフが写っている、以前の内装のままになっているなど、情報が古い写真は更新が必要です。

過度に加工された写真

肌を過度に加工したり、明るさを上げすぎたりすると、不自然な印象を与えます。補正は自然な範囲にとどめます。

 

9.まとめ

歯科医院のホームページ画像は、素材写真と実際の院内写真を目的に応じて使い分けることが効果的です。

院長・スタッフの顔写真、院内の様子、外観、設備など、医院の独自性を伝える要素には実際の写真を使用します。これらに素材写真を使うと、信頼性を損なう可能性があります。

一方、治療のイメージ、概念的な表現、装飾的な要素には素材写真が適しています。高品質な素材を活用することで、デザイン性の高いホームページを実現できます。

特にトップページのメインビジュアルは、医院の第一印象を決める重要な要素です。予算が許す限り、プロのカメラマンに依頼して、高品質な実写写真を撮影することを推奨します。

画像選定は、ホームページ制作において軽視されがちな部分ですが、患者さんの印象に大きく影響します。「この医院は良さそう」と思ってもらえる画像選定を心がけてください。


株式会社リバティーフェローシップ/東京歯科経営ラボでは、歯科医院のホームページ制作において、写真撮影のディレクションからプロカメラマンの手配まで、トータルでサポートしています。「どんな写真を用意すればいいかわからない」「撮影を依頼したい」といったご相談も、お気軽にお寄せください。

 

投稿者プロフィール

NAOKI OZAWA
歯科コンサルタント小澤直樹
2002年よりコンサルティング活動を開始。2008年から歯科コンサルタントとして勤務した後20017年より現職。

ホームページ制作のご相談・資料請求はこちら

お気軽にお問合せください 。
現在運用中のホームページのセカンドオピニオンや、開業時のご相談も柔軟にうけたまわります。先生がお手すきのときに、お電話でご連絡をいただくのも大歓迎です。