「うちの強みがわからない」を解決!院長インタビューで差別化ポイントを発掘

 

目次
1. なぜ院長は自院の強みに気づけないのか
2. 強みを発掘するインタビューの重要性
3. インタビューの準備と進め方
4. 強みを引き出す質問リスト50選
5. 回答から強みを見つける分析方法
6. 発掘した強みをHPに落とし込む方法
7. 強み発掘の成功事例
8. よくある質問
9. まとめ

 

1.なぜ院長は自院の強みに気づけないのか

多くの院長が自院の強みを認識できない理由を理解しましょう。

「当たり前」になっている

毎日行っていることは、自分にとって「当たり前」になります。

丁寧に説明すること、痛みに配慮すること、清潔を保つこと。院長にとっては当然のことでも、患者さんから見れば「この医院は違う」と感じるポイントかもしれません。

自分の中で当たり前になっていることほど、強みとして認識しにくいのです。

比較対象がない

院長は、他の歯科医院で患者として治療を受ける機会がほとんどありません。そのため、自院と他院を患者目線で比較することが難しいのです。

「他の医院ではこうだけど、うちはこう」という比較ができないため、自院の特徴が見えにくくなっています。

謙遜の文化

日本人は謙遜を美徳とする傾向があります。「うちが特別なわけではない」「普通のことをしているだけ」と控えめに捉えがちです。

しかし、マーケティングにおいては、強みを適切にアピールすることが必要です。謙遜が、差別化の妨げになっていることがあります。

専門家の盲点

歯科医師としての専門知識があるからこそ、患者さんの視点を見落としがちです。

専門家にとっては些細なことでも、患者さんにとっては大きな価値になることがあります。専門家の視点と患者さんの視点のギャップが、強みの発見を難しくしています。

言語化の難しさ

日々の診療の中で感じていること、大切にしていることがあっても、それを言葉にするのは難しいものです。

「なんとなくこだわっている」「感覚的にやっている」ことを、明確な言葉にすることで、初めて強みとして打ち出せるようになります。

2.強みを発掘するインタビューの重要性

院長インタビューは、埋もれている強みを発掘するための有効な手段です。

第三者の視点が入る

インタビュアー(聞き手)が入ることで、第三者の視点が加わります。

院長が「当たり前」と思っていることに対して、「それはすごいですね」「他ではあまり聞かないですね」といったリアクションが返ってくることで、院長自身が強みに気づけます。

質問によって引き出される

適切な質問を投げかけることで、院長の中にある想いやこだわりが引き出されます。

普段は意識していないことでも、質問されることで「そういえば、こういうことを大切にしているな」と言語化できることがあります。

客観的な整理ができる

インタビューを通じて話した内容を整理することで、自院の強みを客観的に把握できます。

話している中で、繰り返し出てくる言葉、熱を込めて話すテーマなどから、本当の強みが見えてきます。

ホームページの素材になる

インタビューで得られた内容は、そのままホームページのコンテンツとして活用できます。

院長の想い、こだわり、患者さんへのメッセージなど、インタビューから得られた言葉は、説得力のあるコンテンツになります。

3.インタビューの準備と進め方

効果的なインタビューを行うための準備と進め方を解説します。

事前準備

インタビュー前に、以下の準備をしておきます。

医院の基本情報の確認として、開業年、診療内容、スタッフ構成、設備などを把握します。ホームページの確認として、現在のホームページの内容を確認し、足りない情報を把握します。競合の確認として、近隣の競合医院のホームページを確認し、差別化のヒントを探します。質問リストの準備として、聞きたいことをリストアップしておきます。

インタビューの環境

リラックスして話せる環境を整えます。

静かな場所で、十分な時間(1〜2時間程度)を確保します。録音の許可を得て、後で振り返れるようにします。メモを取りながら、適宜相槌や質問を挟みます。

インタビューの進め方

インタビューは、以下の流れで進めます。

アイスブレイクとして、最初は軽い話題から入り、リラックスしてもらいます。オープンな質問から始めて、「なぜ歯科医師になったのですか?」など、広く答えられる質問から始めます。深掘りをして、興味深い回答があれば、「それはなぜですか?」「具体的には?」と深掘りします。具体的なエピソードを引き出すために、「印象に残っている患者さんはいますか?」など、具体的なエピソードを聞きます。まとめとして、最後に「患者さんに伝えたいことは?」など、メッセージを聞いて締めくくります。

聞き手のポイント

効果的なインタビューのための聞き手のポイントです。

傾聴の姿勢として、院長の話をしっかり聞き、遮らないようにします。共感と反応として、「なるほど」「それは大変でしたね」など、適切に反応します。深掘りの質問として、表面的な回答で終わらせず、「なぜ?」「具体的には?」と掘り下げます。沈黙を恐れないことも大切で、考える時間を与え、沈黙を埋めようとしすぎないようにします。

4.強みを引き出す質問リスト50

院長の強みを引き出すための質問を、カテゴリ別に50個紹介します。

歯科医師を志した理由・原点(5問)

1つ目として、「なぜ歯科医師になろうと思ったのですか?」 2つ目として、「歯科医師を目指したきっかけとなる出来事はありますか?」 3つ目として、「学生時代、どのような歯科医師になりたいと思っていましたか?」 4つ目として、「歯科医療の中で、特に興味を持った分野は何ですか?」 5つ目として、「研修医時代に、影響を受けた先生や経験はありますか?」

開業の経緯と想い(5問)

6つ目として、「なぜ開業しようと思ったのですか?」 7つ目として、「この場所で開業した理由は何ですか?」 8つ目として、「開業時に、どのような医院にしたいと思いましたか?」 9つ目として、「医院名に込めた想いはありますか?」 10個目として、「開業から今日まで、変わったことと変わらないことは何ですか?」

診療へのこだわり(10問)

11個目として、「診療で最も大切にしていることは何ですか?」 12個目として、「治療の前に、患者さんにどのような説明をしていますか?」 13個目として、「痛みを軽減するために、どのような工夫をしていますか?」 14個目として、「治療の質を上げるために、こだわっている点は何ですか?」 15個目として、「他院ではあまりやらないけど、自院では必ずやることはありますか?」 16個目として、「治療計画を立てる際に、重視していることは何ですか?」 17個目として、「患者さんの要望と医学的な判断が異なる場合、どうしていますか?」 18個目として、「最新の技術や知識を取り入れるために、どのようなことをしていますか?」 19個目として、「この設備を導入した理由は何ですか?」 20個目として、「自費診療と保険診療について、どのようにお考えですか?」

患者さんとの関係(10問)

21個目として、「患者さんと接する上で、大切にしていることは何ですか?」 22個目として、「初診の患者さんに、まず何を伝えますか?」 23個目として、「長く通ってくださっている患者さんに共通することはありますか?」 24個目として、「患者さんから言われて、嬉しかった言葉は何ですか?」 25個目として、「印象に残っている患者さんとのエピソードはありますか?」 26個目として、「患者さんとのコミュニケーションで、工夫していることはありますか?」 27個目として、「治療を怖がる患者さんに、どのように対応していますか?」 28個目として、「患者さんからのクレームや不満に、どう対応していますか?」 29個目として、「患者さんに、治療後も継続して通ってもらうために、どのようなことをしていますか?」 30個目として、「患者さんに最も伝えたいメッセージは何ですか?」

スタッフ・チームについて(5問)

31個目として、「スタッフに求めることは何ですか?」 32個目として、「スタッフ教育で、特に力を入れていることは何ですか?」 33個目として、「自院のスタッフの良いところは何ですか?」 34個目として、「チームとして大切にしていることは何ですか?」 35個目として、「スタッフとのコミュニケーションで、心がけていることはありますか?」

専門分野・得意な治療(5問)

36個目として、「特に得意な治療、力を入れている治療は何ですか?」 37個目として、「その分野に力を入れるようになったきっかけは何ですか?」 38個目として、「その治療において、自院ならではの特徴は何ですか?」 39個目として、「難しい症例を担当したとき、どのように対応しましたか?」 40個目として、「専門分野の勉強や研鑽について、教えてください。」

医院の特徴・環境(5問)

41個目として、「医院の内装やデザインで、こだわった点はありますか?」 42個目として、「患者さんにリラックスしてもらうために、工夫していることはありますか?」 43個目として、「衛生管理で、特に気をつけていることは何ですか?」 44個目として、「診療時間や予約の取り方で、患者さんのために工夫していることはありますか?」 45個目として、「地域との関わりについて、教えてください。」

将来のビジョン(5問)

46個目として、「今後、医院をどのようにしていきたいですか?」 47個目として、「新たに取り組みたいことはありますか?」 48個目として、「10年後、どのような医院になっていたいですか?」 49個目として、「歯科医療の未来について、どのようにお考えですか?」 50個目として、「最後に、この医院を一言で表すと、どのような言葉になりますか?」

5.回答から強みを見つける分析方法

インタビューで得られた回答から、強みを見つけ出す分析方法を解説します。

繰り返し出てくる言葉に注目する

インタビューの中で、院長が繰り返し使う言葉に注目します。

例えば、「丁寧に」「しっかりと」「納得してもらうまで」といった言葉が繰り返し出てくるなら、「丁寧な対応」「十分な説明」が強みである可能性が高いです。

熱を込めて話すテーマに注目する

院長が特に熱を込めて話すテーマ、表情が変わるテーマに注目します。

ある治療法について語るとき、ある患者さんのエピソードを話すとき、声のトーンが上がったり、身振り手振りが増えたりするポイントが、強みのヒントです。

「当たり前」と言うことを掘り下げる

院長が「当たり前のことですが」「普通にやっているだけですが」と言う部分こそ、実は強みである可能性があります。

「それは当たり前ではないですよ」「他ではやっていない医院も多いですよ」と伝え、その価値を再認識してもらいます。

具体的なエピソードから抽出する

抽象的な回答より、具体的なエピソードの方が強みを見つけやすいです。

「患者さんに寄り添った診療をしています」という抽象的な回答より、「以前、こんな患者さんがいて、こういう対応をしました」という具体的なエピソードから、実際の強みが見えてきます。

競合との比較で浮かび上がらせる

「他の医院ではやっていないけど、うちではやっていること」を聞き出します。

院長自身は「普通」と思っていても、他院と比較することで、差別化ポイントが浮かび上がることがあります。

カテゴリ分けして整理する

インタビューで得られた強みの候補を、カテゴリ分けして整理します。

技術・専門性として、得意な治療、専門資格、経験・実績などがあります。対応・サービスとして、説明の丁寧さ、痛みへの配慮、柔軟な対応などがあります。人・想いとして、院長の人柄、診療への想い、患者さんへの姿勢などがあります。環境・設備として、院内の雰囲気、設備、衛生管理などがあります。

患者目線で価値を評価する

発見した強みの候補を、患者目線で評価します。

「これは患者さんにとって、どのような価値があるか?」「患者さんは、これを重視して医院を選ぶか?」という視点で、強みの優先順位をつけます。

6.発掘した強みをHPに落とし込む方法

発掘した強みを、ホームページのコンテンツとして落とし込む方法を解説します。

キャッチコピーに反映させる

発掘した強みを、医院のキャッチコピーに反映させます。

例えば、「徹底した説明」が強みなら、「納得してから治療を始める。それが私たちの約束です」といったキャッチコピーになります。

選ばれる理由として整理する

強みを「当院が選ばれる理由」として整理し、ホームページに掲載します。

5つ程度の理由に整理し、それぞれに具体的な説明を添えます。

院長メッセージに組み込む

インタビューで語られた想いを、院長メッセージとしてまとめます。

インタビューの言葉をベースに、読みやすく編集して掲載します。院長自身の言葉であるため、説得力のあるメッセージになります。

各ページに散りばめる

強みを、ホームページの各ページに散りばめます。

トップページには、主要な強みをキャッチコピーやメッセージとして配置します。診療内容ページには、各治療へのこだわりを記載します。医院紹介ページには、院内環境や設備の強みを記載します。院長紹介ページには、院長の想い、経歴、人柄を記載します。

具体的なエピソードを活用する

インタビューで語られた具体的なエピソードを、コンテンツとして活用します。

「以前、こんな患者さんがいました」というエピソードは、強みを裏付ける具体例として説得力があります。

患者さんの声と連携させる

発掘した強みと、患者さんの声を連携させます。

「丁寧な説明」が強みなら、「説明がわかりやすかった」という患者さんの声を一緒に掲載することで、説得力が増します。

7.強み発掘の成功事例

インタビューを通じて強みを発掘し、ホームページに反映させた成功事例を紹介します。

事例1:「当たり前」が強みになったケース

ある院長は、インタビューで「特に強みはない。普通に丁寧に説明しているだけ」と話していました。

しかし、詳しく聞くと、初診時に30分以上かけて口腔内写真を見せながら説明していること、治療の選択肢を複数提示して患者さんに選んでもらっていること、治療計画書を作成して渡していることがわかりました。

これらは院長にとって「当たり前」でしたが、多くの歯科医院では行われていないことでした。

ホームページでは「30分かけて、あなたの歯の状態をお伝えします」「治療の選択肢をすべてお見せします」というメッセージを打ち出し、説明の丁寧さを強みとして訴求しました。

事例2:過去の経験が強みになったケース

ある院長は、「特別な専門性はない」と話していましたが、経歴を聞くと、大学病院の口腔外科で10年勤務した経験がありました。

その経験から、親知らずの抜歯、顎関節症の治療に自信があることがわかりました。しかし、院長自身は「開業医なら当然できること」と考えていました。

ホームページでは「口腔外科出身の院長が、親知らずの抜歯を担当します」「顎関節症でお悩みの方、ご相談ください」というメッセージを打ち出し、口腔外科の専門性を強みとして訴求しました。

事例3:患者対応が強みになったケース

ある院長は、「技術的には他の先生と同じ」と話していましたが、患者さんとのエピソードを聞くと、興味深い話が出てきました。

歯科恐怖症の患者さんを何人も担当してきたこと、治療中に何度も休憩を挟み、数ヶ月かけて治療を完了させた経験があること、「ここなら通える」と言って遠方から来る患者さんがいることなどがわかりました。

ホームページでは「歯医者が怖い方のための歯科医院」というコンセプトを打ち出し、歯科恐怖症対応を強みとして訴求しました。

8.よくある質問

強み発掘に関して、よくある質問に回答します。

本当に強みがない場合はどうすればいいですか?

本当に強みがない医院は存在しません。強みがないのではなく、強みに気づいていないか、強みを言語化できていないだけです。院長インタビューを丁寧に行えば、必ず何らかの強みが見つかります。それでも見つからない場合は、今後どのような強みを作っていくかを考え、その方向性をホームページで打ち出すことも可能です。

インタビューは誰がやるべきですか?

第三者が行うのが理想的です。身内や院内スタッフだと、「当たり前」を共有しているため、強みを見落としがちです。ホームページ制作会社、コンサルタント、ライターなど、外部の人間がインタビューを行うことで、客観的な視点が入り、埋もれている強みを発掘しやすくなります。

発掘した強みが、他院と同じだった場合はどうすればいいですか?

「丁寧な説明」「痛みへの配慮」など、他院も謳っている強みであっても、具体的に表現することで差別化できます。「丁寧な説明」ではなく「初診30分、写真を見ながらご説明します」。「痛みへの配慮」ではなく「表面麻酔、電動注射器、33Gの極細針で、痛みを最小限に」。同じ方向性の強みでも、具体性の深さで差別化できます。

インタビューで話したことをそのまま載せていいですか?

話し言葉をそのまま載せると、読みにくくなることがあります。話した内容をベースに、読みやすく編集することをお勧めします。ただし、院長の言葉のニュアンス、熱量は残すように心がけます。編集後は院長に確認してもらい、「自分の言葉」として違和感がないかチェックしてもらいましょう。

9.まとめ

「うちの強みがわからない」を解決するための、院長インタビューによる強み発掘について、ポイントをまとめます。

院長が自院の強みに気づけない理由として、当たり前になっている、比較対象がない、謙遜の文化、専門家の盲点、言語化の難しさがあります。

院長インタビューは、第三者の視点を入れ、質問によって引き出し、客観的に整理することで、埋もれている強みを発掘する有効な手段です。

強みを引き出す質問として、歯科医師を志した理由、開業の経緯、診療へのこだわり、患者さんとの関係、専門分野、将来のビジョンなど、様々な角度から質問します。

回答の分析では、繰り返し出てくる言葉、熱を込めて話すテーマ、「当たり前」と言うこと、具体的なエピソードに注目します。

発掘した強みは、キャッチコピー、選ばれる理由、院長メッセージ、各ページのコンテンツとして、ホームページに落とし込みます。

どの医院にも、必ず強みがあります。院長インタビューを通じて、その強みを発掘し、言語化し、ホームページで適切に表現することで、患者さんに選ばれる医院になりましょう。


株式会社リバティーフェローシップ/東京歯科経営ラボでは、ホームページ制作の一環として、院長インタビューによる強み発掘を行っています。「自院の強みがわからない」「差別化ポイントを見つけたい」といったお悩みをお持ちの方は、お気軽にご相談ください。

 

投稿者プロフィール

NAOKI OZAWA
歯科コンサルタント小澤直樹
2002年よりコンサルティング活動を開始。2008年から歯科コンサルタントとして勤務した後20017年より現職。

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