歯科用CT購入の際に絶対確認したいスペック(基礎編2)
こんにちは、歯科医院経営コンサルタントの小澤です。
前回に引き続き、CT購入の際の確認したいスペックについて解説いたします。
前回は歯科用CTのスペックを比較し「撮影範囲」「スライスピッチ」「被ばく線量」についてご説明しました。
今回は続編となりますが、歯科用CT本体に関して比較するスペックのポイントをご紹介します。
歯科用CTの仕組みは患者の周りを機械が回転し360度または180度アーム部分が回転し連続して数百枚のレントゲン撮影を行います。
撮影されたデータは、DCIOM方式と呼ばれる医療業界標準のフォーマット形式で保存されます。
そして、保存されたDCIOMデータはコンピュータに転送されCT画像がソフトウェアを介して構築され、DCIOM基準対応のビューアで確認することができます。
それでは歯科用CTの購入の際にチェックするべき、本体のスペックをいくつかご紹介します。
歯科用CTで確認するべきスペック
撮影方式
歯科用CTの撮影方式は大きく分けて2種類あります。
360度回転撮影するフルスキャン方式もしくは180度で撮影するハーフスキャン方式です。
それではそれぞれのメリット・デメリットについてご説明します。
フルスキャン方式
CT画像は画像の枚数の多さも画質に起因します。
フルスキャン方式は360度全方向から撮影を行うので、データ量が多く高画質のCT画像が得られます。
また、歯の金属によるにアーチファクトも抑えられます。
デメリットとしてはヘッド部が構造上大きくなってしまうことです。レントゲン室によっては拡張の必要が出てくるかもしれません。
ハーフスキャン方式
ハーフスキャンは、180度撮影する方式です。
フルスキャン方式に比べエックス線が当たっている時間が半分となり被ばく線量が抑えられます。
また本体のヘッド部を小さくすることができますので、本体の大きさを従来のレントゲン機器と同様サイズに抑えることができます。
デメリットとしては取得される画像データが半分となりますので画質がフルスキャン方式に比べて低下します。
ハイブリット方式
最近の歯科用CTは、撮影モードでフルスキャン方式とハーフスキャン方式を選択できる機種も登場してきました。
症例に応じて選択できるのでおすすめです。
本体サイズ
従来の歯科CTはCT専用機でとても大きな本体サイズでした。
ですから、歯科医院では大きいレントゲン室が必要で、時にはレントゲン室の拡張も必要でした。
日本の歯科医院はそれほど余裕をもってレントゲン室の設計をしないので、本体サイズも重要なスペックとなります。
レントゲン室には、エックス線遮蔽のため鉛がはいっていますので拡張するとなると結構な費用がかかります。
最近の歯科CTはコンパクト設計が進んでいて、例えば本体の支柱ですがテレスコピック型呼ばれる支柱自体が上下する機構で天井高を気にしなくてもよくなりました。
歯科用CT専用機と複合機の違い
現在歯科用CTは2種類に分類されます。
CTのみ撮影するために設計されたCT専用機とパノラマ撮影が行える複合機と呼ばれているCTです。
画質で比べるとCT専用機は複合機よりも高画質なCT画像を得ることができます。
ただ最近では複合機が主流となっており、CT専用機はごく一部の歯科医院にしか設置されていません。
複合機はあとからセファログレードできるものもありますので、診療スタイルに応じてスペックを確認しましょう
まとめ
最新の歯科用CTは光学スキャナーで撮影した立体口腔内画像と融合させてインプラントガイドが作成できるものや、CTデータからセファロ画像を構築可能なもの、患者さんの気道の容積を計測できるものまで登場してきています。
確認するべきスペックはまだまだありますが、今回も3点をご紹介しました。歯科用CTを比較する際活用してください。
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