制作会社vsフリーランスvs自作、歯科医院に最適な選択肢は?
目次
1. 3つの選択肢の基本的な違いと相場
2. 制作会社のメリット・デメリットと向いている医院
3. フリーランスのメリット・デメリットと向いている医院
4. 自作のメリット・デメリットと向いている医院
5. 項目別の徹底比較表
6. 医院の状況別おすすめ選択肢
7. まとめ
1.3つの選択肢の基本的な違いと相場

歯科医院のホームページ制作には、3つの選択肢があります。
選択肢1: 制作会社に依頼
法人化されたWeb制作会社に依頼します。
費用相場:
- 初期費用: 30〜150万円
- 月額費用: 5,000円〜3万円
- 納期: 2〜4ヶ月
特徴: チームで対応、品質安定、サポート充実
選択肢2: フリーランスに依頼
個人で活動しているWebデザイナー・エンジニアに依頼します。
費用相場:
- 初期費用: 15〜60万円
- 月額費用: 0円〜1万円
- 納期: 1〜3ヶ月
特徴: 低価格、柔軟対応、担当者固定
選択肢3: 自作(WordPress等)
自分でWordPress等のCMSを使い、ホームページを作ります。
費用相場:
- 初期費用: 1〜5万円(ドメイン、サーバー、テーマ購入費)
- 月額費用: 1,000円(サーバー・ドメイン代)
- 納期: 1週間〜2ヶ月(習熟度による)
特徴: 最安、完全自由、学習コストあり
比較表(概要)
|
項目 |
制作会社 |
フリーランス |
自作 |
|
費用 |
高い |
中間 |
安い |
|
品質 |
高い |
中〜高 |
低〜中 |
|
サポート |
充実 |
限定的 |
なし |
|
納期 |
長い |
中間 |
短い(但し自分の時間) |
|
カスタマイズ |
制限あり |
柔軟 |
完全自由 |
2.制作会社のメリット・デメリットと向いている医院

メリット1: 品質が安定している
制作会社は、複数のスタッフ(デザイナー、コーダー、ディレクター等)がチームで対応するため、品質が安定しています。
デザイナーが急病で休んでも、他のスタッフが対応できます。
メリット2: サポート体制が充実
公開後のサポート、トラブル対応、定期的なメンテナンスなど、サポート体制が整っています。
「ホームページが表示されない」といった緊急時も、電話一本で対応してもらえます。
メリット3: 実績・ノウハウが豊富
歯科専門の制作会社なら、歯科医院特有の要件(医療広告ガイドライン遵守、治療メニューの見せ方、患者心理など)を熟知しています。
メリット4: 撮影・原稿作成も一括対応
プロカメラマン、ライターと連携し、撮影から原稿作成まで一括で対応してくれます。医院側の手間が最小限です。
デメリット1: 費用が高い
フリーランスや自作と比べて、費用が高いです(30〜150万円)。
デメリット2: カスタマイズの自由度が低い
「この機能を追加したい」という要望が、追加費用なしには対応できない場合があります。
デメリット3: 納期が長い
複数案件を抱えているため、納期が2〜4ヶ月と長くなります。
向いている医院
✓ 予算がある(50万円以上)
✓ 品質・サポートを重視
✓ 自分で作る時間がない
✓ 長期的に運用する
✓ 自費診療中心(審美歯科、矯正、インプラント等)
KK歯科医院の成功事例
東京都のKK歯科医院(審美歯科・ホワイトニング)は、歯科専門の制作会社に依頼しました。
費用: 初期80万円、月額1万円 納期: 3ヶ月
結果:
- プロの撮影で、治療前後の写真が美しく仕上がった
- SEO対策が効き、「渋谷 ホワイトニング」で3位表示
- 公開6ヶ月でHP経由の新患が月15人に達し、制作費を3ヶ月で回収
「自分で作る時間も知識もなかったので、プロに任せて正解でした」とのことです。
3.フリーランスのメリット・デメリットと向いている医院

メリット1: 費用が安い
制作会社の半額〜7割程度の費用で依頼できます(15〜60万円)。
メリット2: 柔軟な対応
担当者が固定されているため、細かい要望にも柔軟に対応してもらえます。「こういう機能を追加したい」といった相談もしやすいです。
メリット3: 直接コミュニケーション
制作会社だと、営業担当→ディレクター→デザイナーと伝言ゲームになりますが、フリーランスなら直接やり取りできます。意思疎通がスムーズです。
メリット4: 長期的な関係を築きやすい
信頼できるフリーランスと出会えれば、長期的に付き合えます。「HPのことは〇〇さんに聞けば大丈夫」という安心感があります。
デメリット1: 品質がバラバラ
フリーランスの実力は、ピンキリです。優秀な人もいれば、技術が未熟な人もいます。見極めが重要です。
デメリット2: サポートが不安定
フリーランスが病気、ケガ、または廃業した場合、サポートが受けられなくなります。
デメリット3: 実績の確認が難しい
制作会社なら会社のホームページに実績が掲載されていますが、フリーランスは実績が少ない、または見せられない場合があります。
デメリット4: 契約トラブルのリスク
個人との契約のため、「途中で連絡がつかなくなった」「納期を守らない」といったトラブルが起きることがあります。
向いている医院
✓ 予算が限られている(30〜50万円)
✓ 柔軟な対応を重視
✓ 担当者と直接やり取りしたい
✓ 信頼できるフリーランスを知っている(紹介等)
LL歯科医院の成功事例
神奈川県のLL歯科医院は、知人の紹介でフリーランスに依頼しました。
費用: 初期35万円、月額5,000円(保守契約) 納期: 1.5ヶ月
結果:
- 制作会社の半額で、満足のいくHPが完成
- 細かい修正にも柔軟に対応してもらえた
- 公開後も、LINEで気軽に相談できる関係
「信頼できるフリーランスと出会えて良かった。ただし、選定には慎重になるべき」とのことです。
MM歯科医院の失敗事例
一方、MM歯科医院は、クラウドソーシング(ランサーズ)でフリーランスを探しました。
費用: 初期20万円 納期: 2ヶ月(予定)
問題:
- 納期を3回延長され、最終的に4ヶ月かかった
- デザインが素人っぽく、修正を依頼したが対応が遅い
- 公開後、連絡がつかなくなった
結局、別の制作会社に作り直しを依頼し、追加で50万円かかりました。「フリーランス選びは慎重にすべきでした」とのことです。
4.自作のメリット・デメリットと向いている医院

メリット1: 圧倒的に安い
初期費用は、ドメイン代(年1,500円)+ サーバー代(月1,000円)+ WordPressテーマ代(0〜3万円)= 1〜5万円程度です。
制作会社の1/10以下、フリーランスの1/5以下です。
メリット2: 完全に自由
自分で作るため、デザイン、機能、コンテンツ、全て自由です。「この機能を追加したい」と思ったら、即座に実行できます。
メリット3: 更新が自由
文章や画像の修正を、自分のタイミングで自由にできます。「診療時間を変更したい」と思ったら、5分で完了します。
メリット4: 知識・スキルが身につく
HP制作を通じて、WordPress、SEO、Webマーケティングの知識が身につきます。今後の運用にも役立ちます。
デメリット1: 学習コストがかかる
WordPress、HTML、CSS、SEOなど、学ぶべきことが多いです。初心者なら、50〜100時間の学習が必要です。
デメリット2: デザインが素人っぽくなりがち
デザインセンスがないと、「手作り感」が出てしまい、プロのHPと比べて見劣りします。
デメリット3: SEO効果が低い
SEO対策の知識がないと、Googleで上位表示されません。アクセスが来ず、新患獲得につながりません。
デメリット4: 時間がかかる
自分で作ると、本業(診療)の時間が削られます。「HPを作るために、診療時間を削っている」という本末転倒な状況になりかねません。
向いている医院
✓ 予算がほぼゼロ
✓ Web制作の知識・興味がある
✓ 時間的余裕がある(開業前、副院長がいる等)
✓ 試行錯誤を楽しめる
NN歯科医院の成功事例
千葉県のNN歯科医院の副院長(30代)は、Web制作が趣味でした。開業前の準備期間中に、自分でWordPressを使ってHPを作りました。
費用: 初期3万円(サーバー・ドメイン・テーマ購入) 制作期間: 1ヶ月(休日の空き時間)
結果:
- 制作費がほぼゼロで、HPを持てた
- 自分で更新できるため、月額費用もゼロ
- 趣味と実益を兼ねて楽しめた
ただし、「デザインはプロに比べると劣る。SEO対策も手探り」とのことです。
OO歯科医院の失敗事例
OO歯科医院の院長(50代)は、「自分で作れば安い」と思い、WordPressに挑戦しました。
問題:
- WordPress、HTML、CSSの学習に3ヶ月かかった
- デザインが素人っぽく、患者から「大丈夫?」と心配された
- SEO対策の知識がなく、Googleで全く検索されない
- 本業の診療時間が削られ、疲弊した
結局、制作会社に作り直しを依頼し、50万円かかりました。「最初からプロに頼めば良かった。学習時間と機会損失を考えると、自作は高くついた」とのことです。
5.項目別の徹底比較表
各項目で、3つの選択肢を比較します。
費用
|
項目 |
制作会社 |
フリーランス |
自作 |
|
初期費用 |
30〜150万円 |
15〜60万円 |
1〜5万円 |
|
月額費用 |
5,000〜3万円 |
0〜1万円 |
1,000円 |
|
5年総額 |
60〜330万円 |
15〜120万円 |
7〜11万円 |
結論: 費用は、自作<フリーランス<制作会社
品質(デザイン・機能)
|
項目 |
制作会社 |
フリーランス |
自作 |
|
デザイン |
★★★★★ |
★★★☆☆〜★★★★☆ |
★☆☆☆☆〜★★★☆☆ |
|
機能 |
★★★★★ |
★★★☆☆〜★★★★☆ |
★★☆☆☆〜★★★☆☆ |
結論: 品質は、制作会社>フリーランス>自作
SEO効果
|
項目 |
制作会社 |
フリーランス |
自作 |
|
SEO設定 |
充実 |
人による |
手探り |
|
効果 |
高い |
中〜高 |
低〜中 |
結論: SEO効果は、制作会社>フリーランス>自作
サポート
|
項目 |
制作会社 |
フリーランス |
自作 |
|
公開後サポート |
充実 |
限定的 |
なし |
|
トラブル対応 |
迅速 |
人による |
自力 |
|
更新代行 |
可能(有料) |
可能(要相談) |
不要(自分で更新) |
結論: サポートは、制作会社>フリーランス>自作
納期
|
項目 |
制作会社 |
フリーランス |
自作 |
|
納期 |
2〜4ヶ月 |
1〜3ヶ月 |
1週間〜2ヶ月 |
結論: 納期は、自作≒フリーランス<制作会社
※ただし、自作は「自分の時間」を使うため、本業への影響を考慮すると一概に早いとは言えない
カスタマイズの自由度
|
項目 |
制作会社 |
フリーランス |
自作 |
|
自由度 |
低〜中 |
中〜高 |
高 |
結論: カスタマイズ自由度は、自作>フリーランス>制作会社
6.医院の状況別おすすめ選択肢

医院の状況によって、最適な選択肢が変わります。
パターン1: 開業直後、予算が少ない
状況: 開業費用で資金が厳しい。できるだけ安くHPを持ちたい。
おすすめ: フリーランス(または自作)
理由: 制作会社に50万円払う余裕がない。フリーランスなら20〜30万円で作れる。Web制作の知識があるなら、自作も選択肢。
注意点: 格安フリーランスは品質リスクあり。実績を必ず確認。
パターン2: 一般歯科、標準的な医院
状況: 保険診療中心の一般歯科。予算は50万円程度。
おすすめ: 制作会社(標準プラン)またはフリーランス
理由: 50万円あれば、制作会社の標準プラン(40〜70万円)が選べる。品質とサポートを重視するなら制作会社、コストを抑えるならフリーランス。
パターン3: 自費診療中心、ブランディング重視
状況: 審美歯科、矯正歯科、インプラント等。ブランディングを重視。予算は100万円以上。
おすすめ: 制作会社(上位プラン)
理由: 自費診療は、患者が医院を慎重に選ぶ。HPの質が集患に直結する。100万円の投資でも、矯正患者2人で回収できる。
パターン4: Web制作が趣味・得意
状況: 院長または副院長がWeb制作が趣味。時間的余裕もある。
おすすめ: 自作
理由: 趣味と実益を兼ねられる。費用もほぼゼロ。
注意点: デザインとSEOは学習が必要。
パターン5: 既存HPのリニューアル
状況: 10年前に作ったHPが古い。リニューアルしたい。
おすすめ: 制作会社またはフリーランス
理由: リニューアルは、新規制作と同じくらいの費用・手間がかかる。自作は、既存HPからの移行が難しい。
7.まとめ
制作会社、フリーランス、自作、それぞれに一長一短があります。予算、品質、サポート、自由度など、何を優先するかで最適解が変わります。一般的には、予算があるなら制作会社、予算が限られているならフリーランス、知識と時間があるなら自作が推奨されます。
選択肢別まとめ
【制作会社】
メリット: 品質安定、サポート充実、実績豊富
デメリット: 費用高い、納期長い
向いている医院: 予算あり、品質重視、自費診療中心
【フリーランス】
メリット: 費用安い、柔軟対応、直接コミュニケーション
デメリット: 品質バラバラ、サポート不安定
向いている医院: 予算限定的、柔軟性重視
【自作】
メリット: 圧倒的に安い、完全自由、更新自由
デメリット: 学習コスト、品質低い、時間かかる
向いている医院: 予算ゼロ、Web知識あり、時間的余裕
今日からできるアクション
- □ 自院の予算を決める
- □ 優先順位を決める(品質?コスト?自由度?)
- □ 3つの選択肢から候補を絞る
- □ 制作会社またはフリーランスなら、3社から見積
- □ 自作なら、WordPressの学習を始める
選択フローチャート
予算は50万円以上ある?
→ YES: 制作会社を検討
→ 品質・サポート重視?
→ YES: 制作会社に決定
→ NO: フリーランスも検討
→ NO: 予算は30万円以上ある?
→ YES: フリーランスを検討
→ NO: 自作を検討
→ Web制作の知識がある?
→ YES: 自作に挑戦
→ NO: フリーランス(格安)を探す
費用対効果の比較(5年間)
|
選択肢 |
5年総額 |
品質 |
HP経由新患(推定) |
新患1人あたりコスト |
|
制作会社 |
100万円 |
高 |
月15人 = 900人 |
1,111円 |
|
フリーランス |
40万円 |
中 |
月10人 = 600人 |
667円 |
|
自作 |
10万円 |
低 |
月5人 = 300人 |
333円 |
※新患数は、SEO効果等を考慮した推定値
結論: 自作が最も1人あたりコストが低いですが、新患数も少ない。制作会社は総額が高いですが、新患数が多く、総売上で見ると最も利益が大きい。
最後に
「安いから」だけで選ぶと失敗します。予算、品質、サポート、自由度を総合的に判断し、自院に最適な選択肢を選びましょう。
「どの選択肢が自院に合っているか相談したい」「信頼できる制作会社・フリーランスを紹介してほしい」という院長先生は、株式会社リバティーフェローシップ(東京歯科経営ラボ)にご相談ください。
状況に応じた最適な選択肢の提案、制作会社・フリーランスの紹介、自作のサポートまで、トータルでお手伝いします。
【無料相談受付中】 あなたの医院、どの選択肢が最適?無料で診断します。
投稿者プロフィール
-
歯科コンサルタント小澤直樹
2002年よりコンサルティング活動を開始。2008年から歯科コンサルタントとして勤務した後20017年より現職。
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