清潔感が伝わる院内写真の撮影ポイント!照明・アングル・片付けの基本

「ホームページの写真を見て、清潔そうだったので来ました」。患者さんからこのような声を聞いたことはありませんか?逆に、どれほど実際の院内が清潔でも、写真の撮り方が悪ければ「なんとなく古そう」「暗そう」という印象を与えてしまいます。

歯科医院にとって清潔感は最も重要な要素の一つです。その清潔感を写真で正しく伝えられるかどうかは、撮影の技術次第です。本記事では、プロに依頼しなくても実践できる、清潔感が伝わる院内写真の撮影ポイントを解説します。

目次
1. なぜ院内写真が重要なのか
2. 撮影前の準備:片付けと清掃
3. 照明の基本:明るさが清潔感を左右する
4. アングルの基本:空間を広く見せる撮り方
5. 場所別撮影テクニック
6. スマートフォンでの撮影テクニック
7. 撮影後の補正と選定
8. プロに依頼する場合のポイント
9. よくある質問
10. まとめ

 

1.なぜ院内写真が重要なのか

院内写真の重要性を改めて確認しましょう。

第一印象を決める要素

ホームページを訪れた患者さんは、文章を読む前にまず写真を見ます。院内写真は、医院の第一印象を決める最も重要な要素の一つです。

清潔感のある明るい写真を見れば「きれいな医院だな」と好印象を持ち、暗くて雑然とした写真を見れば「なんとなく不安」と感じます。この第一印象が、予約するかどうかの判断に大きく影響します。

来院前の不安を軽減する

初めての歯科医院に行くとき、患者さんは不安を感じています。「どんな雰囲気の医院だろう」「清潔な環境だろうか」という疑問に、院内写真は視覚的に答えることができます。

事前に院内の様子がわかれば、来院時の安心感につながります。

言葉では伝わらない価値を伝える

「清潔な院内」「リラックスできる待合室」と文章で書いても、実感は伝わりにくいものです。写真は、言葉では表現しきれない雰囲気や空気感を一瞬で伝えることができます。

他院との差別化

多くの歯科医院のホームページには、暗い写真、古い写真、素材写真が使われています。自院の実際の院内を、きれいな写真で見せることは、それだけで差別化になります。

2.撮影前の準備:片付けと清掃

良い写真を撮るための第一歩は、撮影前の準備です。

徹底的な片付け

普段は気にならない物も、写真には写り込みます。撮影前には徹底的な片付けが必要です。

受付周りでは、不要な書類、私物、使いかけの文具、古いポスターなどを片付けます。カウンターの上は必要最低限の物だけにします。

待合室では、雑誌は揃えて置くか一時的に片付けます。子どものおもちゃは整理します。荷物や上着がかかっていないか確認します。

診療室では、使用中でない器具や材料は片付けます。配線が見えないように整理します。ゴミ箱は空にするか見えない位置に移動します。

スタッフエリアでは、私物、飲み物、食べかけのお菓子などは完全に片付けます。

見落としがちなポイント

カレンダーや時計は、古い日付や止まった時計が写り込むと、「情報が更新されていない医院」という印象を与えます。撮影日に合わせて確認します。

ポスターやPOPが古くなっていないか、破れや色褪せがないかをチェックします。

観葉植物が枯れていないか、埃をかぶっていないかを確認します。

床や窓は、普段以上にきれいに掃除します。光が当たると汚れが目立つことがあります。

撮影用の演出

完全に生活感をなくすと不自然になることもあります。適度な演出で、温かみのある雰囲気を作ります。

待合室には、きれいに並べた雑誌を数冊置きます。受付には、小さな花や観葉植物を置くと明るい印象になります。診療室には、清潔なタオルやエプロンをセットした状態にします。

3.照明の基本:明るさが清潔感を左右する

照明は、写真の印象を決める最も重要な要素です。

明るさと清潔感の関係

明るい写真は清潔感、開放感、安心感を与えます。暗い写真は、実際には清潔でも「古い」「不衛生」という印象を与えてしまいます。

歯科医院の写真は、実際よりもやや明るめに撮影・調整するのがポイントです。

自然光を活かす

最も美しい光は自然光です。窓から入る光を活かして撮影します。

撮影に適した時間帯は、晴れた日の午前10時〜午後2時頃です。光が強すぎず、柔らかい光が入ります。曇りの日は、光が拡散されて影が出にくく、実は撮影に適しています。

窓に向かって撮影すると逆光になるため、窓を背にするか、窓と平行な角度から撮影します。

院内照明の活用

自然光だけでは不十分な場合、院内の照明を最大限に活用します。

すべての照明をつけて、明るさを確保します。蛍光灯が切れていたり、明るさにムラがある場合は事前に交換します。

照明の色温度に注意が必要です。電球色(オレンジ系)と昼白色(白系)が混在していると、写真の色味が不自然になります。できれば統一されている状態で撮影します。

暗くなりがちな場所の対処

診療室の奥や、窓のない場所は暗くなりがちです。

追加の照明(LEDライトなど)を使用する方法があります。撮影後に明るさを補正する方法もあります。複数枚撮影して、最も明るく撮れたものを選ぶことも効果的です。

4.アングルの基本:空間を広く見せる撮り方

同じ空間でも、撮影するアングルによって印象は大きく変わります。

広角で撮る

空間を広く見せるためには、できるだけ広い範囲を写す「広角」での撮影が効果的です。

部屋の隅から対角線上に向かって撮影すると、空間が広く見えます。狭い場所では、一歩下がって広く撮ることを意識します。

スマートフォンの場合、標準のカメラアプリで「0.5x」などの広角モードがあれば活用します。

目線の高さを意識する

カメラの高さによって、写真の印象は変わります。

人の目線の高さ(150〜160cm程度)で撮ると、自然な印象になります。患者さんが実際に見る視点に近くなります。

やや低め(120〜130cm程度)で撮ると、天井が高く見え、開放感が出ます。待合室など、広さをアピールしたい場所に適しています。

高い位置から撮ると、床面が広く見えます。俯瞰的な写真を撮りたい場合に使います。

水平・垂直を意識する

建物の写真で最も重要なのは、水平と垂直が取れていることです。

床や天井のラインが傾いていると、不安定な印象を与えます。壁や柱が斜めになっていると、違和感があります。

撮影時にスマートフォンやカメラのグリッド線を表示し、水平・垂直を確認しながら撮影します。

三分割法を活用する

写真を縦横それぞれ3分割し、その交点に被写体を配置すると、バランスの良い構図になります。

受付カウンターを左右どちらかの三分割線上に配置する、診療チェアを画面の三分の一に収めるといった使い方をします。

5.場所別撮影テクニック

医院内の各場所における撮影のポイントを解説します。

受付・待合室

受付・待合室は、患者さんが最初に目にする場所であり、医院の印象を決める重要なエリアです。

撮影のポイントとして、入口から見た全体像を撮ります。患者さんが来院したときに見る景色を再現します。

受付カウンターは、スタッフがいる状態といない状態の両方を撮影します。スタッフがいると温かみが出ますが、カウンター全体を見せたい場合は無人の方が良いこともあります。

待合室は、椅子の配置が整っている状態で撮影します。雑誌や小物は整理し、生活感を出しすぎないようにします。

明るさを確保するため、窓からの光を活かします。照明はすべて点灯させます。

診療室

診療室は、患者さんが「ここで治療を受けるんだ」と想像する場所です。清潔感と安心感を伝えることが重要です。

撮影のポイントとして、診療チェアを中心に、周囲の設備も含めた全体像を撮ります。チェアは患者さんがいない状態で、きれいにセットした状態にします。

器具や材料は必要最低限のものだけを置き、雑然とした印象を避けます。モニターやライトなど、設備の充実度が伝わる要素を入れます。

複数の診療室がある場合は、代表的な1〜2室を撮影します。すべてを載せる必要はありません。

無影灯(診療用ライト)は点灯させた状態と消した状態の両方を撮影し、印象の良い方を選びます。

外観

外観は、患者さんが医院を探すときの目印になります。また、医院の第一印象を決める要素でもあります。

撮影のポイントとして、看板がはっきり見える角度で撮影します。建物全体と入口がわかる写真を撮ります。

撮影時間帯は、看板に光が当たる時間帯を選びます。夜間のライトアップが魅力的な場合は、夕方〜夜の写真も撮影します。

周囲の状況として、ゴミや自転車、通行人が写り込まないタイミングを選びます。電線や看板など、不要なものはできるだけ避けるアングルを探します。

天気は、晴れの日が基本ですが、空が白飛びしない曇りの日も悪くありません。

設備・機器

最新の設備や機器は、医院の専門性や技術力をアピールする要素になります。

撮影のポイントとして、機器の全体像がわかるアングルで撮影します。メーカー名やロゴが見える角度だと、具体的な機種が伝わります。

機器単体の写真と、使用シーン(スタッフが操作している様子など)の両方があると、活用イメージが伝わります。

歯科用CT、マイクロスコープ、CAD/CAMなど、差別化につながる設備を優先的に撮影します。

照明を工夫し、機器の質感が伝わるようにします。反射で白飛びしないよう、角度を調整します。

6.スマートフォンでの撮影テクニック

プロのカメラがなくても、スマートフォンで十分にきれいな写真が撮れます。

スマートフォン撮影の基本

レンズを拭くことを忘れずに行います。スマートフォンのレンズは指紋や汚れがつきやすく、これだけで写真がぼやけます。

グリッド線を表示し、水平・垂直を確認しながら撮影します。設定から「グリッド」をオンにできます。

HDRモードを活用します。明暗差が大きい場所では、HDR(ハイダイナミックレンジ)機能で白飛びや黒つぶれを防げます。

ズームは使わないようにします。デジタルズームは画質が劣化するため、被写体に近づいて撮影します。

広角レンズの活用

最近のスマートフォンには広角レンズが搭載されているものが多いです。

広角モード(0.5xなど)を使うと、狭い空間でも広く撮影できます。ただし、広角すぎると周辺が歪むため、程度を見ながら使用します。

待合室や診療室の全体像を撮る際に特に有効です。

ポートレートモードの使い方

スタッフ写真や設備のアップを撮る際には、ポートレートモードが効果的です。

背景がぼけて、被写体が引き立ちます。ただし、院内の雰囲気を見せたい場合は、通常モードで背景もはっきり写す方が適切です。

連続撮影のすすめ

同じ構図でも、微妙な違いで印象が変わります。一枚だけでなく、連続して複数枚撮影し、後から最も良いものを選びます。

特に人物が入る写真は、表情やポーズのベストショットを選ぶために、連続撮影が有効です。

7.撮影後の補正と選定

撮影した写真は、そのまま使うのではなく、補正と選定を行います。

基本的な補正

明るさの調整として、院内写真は少し明るめに補正すると、清潔感が出ます。暗すぎる写真は、明るさを上げて調整します。ただし、上げすぎると白飛びするので注意が必要です。

コントラストの調整として、メリハリをつけることで、写真が引き締まります。上げすぎると不自然になるため、適度に調整します。

色味の調整として、蛍光灯下で撮影すると緑っぽくなったり、電球色だとオレンジっぽくなったりします。「ホワイトバランス」を調整して、自然な色味にします。

傾きの補正として、水平・垂直が取れていない場合は、回転させて補正します。

トリミングとして、不要な部分をカットし、構図を整えます。

補正に使えるアプリ・ツール

スマートフォンの標準写真アプリで、基本的な補正は可能です。

より細かい補正には、Snapseed(無料、高機能)、Lightroom(一部無料、プロ向け)、VSCO(一部無料、フィルターが豊富)などのアプリが便利です。

写真の選定基準

複数枚撮影した中から、掲載する写真を選ぶ際の基準を紹介します。

明るさとして、十分に明るく、清潔感が感じられるかを確認します。水平・垂直として、傾いていないかを確認します。ピントとして、ブレていない、ぼやけていないかを確認します。不要物として、写り込んではいけないものが写っていないかを確認します。印象として、医院の雰囲気が正しく伝わるかを確認します。

8.プロに依頼する場合のポイント

重要な写真は、プロのカメラマンに依頼することも検討します。

プロに依頼するメリット

機材と技術として、プロは高品質な機材と専門的な技術を持っており、自分では撮れないクオリティの写真が得られます。

客観的な視点として、医院のスタッフでは気づかない「良いアングル」「見せ方」を提案してくれます。

時間の節約として、撮影に慣れたプロなら、短時間で多くの写真を撮影できます。

一貫性として、全体を通して統一感のある写真が撮れます。

依頼時に伝えること

撮影の目的として、ホームページ用、求人用、SNS用など、使用目的を伝えます。

撮影してほしい場所として、受付、待合室、診療室、外観など、必要な写真をリストアップして伝えます。

医院の雰囲気として、「明るく清潔な印象」「温かみのある雰囲気」など、表現したいイメージを伝えます。

参考イメージとして、「こんな写真が撮りたい」という参考例があれば共有します。

費用の目安

歯科医院の撮影費用は、カメラマンや地域によって異なりますが、目安として紹介します。

撮影のみの場合、2〜5万円程度(撮影時間2〜3時間)です。撮影+補正込みの場合、5〜10万円程度です。動画撮影込みの場合、10〜20万円程度です。

ホームページ制作会社に依頼する場合、制作費に含まれていることもあります。

カメラマン選びのポイント

建築・空間撮影の実績があるかを確認します。人物のポートレートが得意かを確認します。医療機関の撮影経験があるとなお良いです。ポートフォリオを見せてもらい、イメージに合うか確認します。

9.よくある質問

院内写真の撮影に関して、よくある質問に回答します。

撮影は診療時間外にすべきですか?

基本的には診療時間外をお勧めします。患者さんが写り込むリスクがなく、片付けや準備も余裕を持って行えます。ただし、「実際に診療している雰囲気」を撮りたい場合は、患者役をスタッフにお願いして、診療中の様子を演出することも可能です。

古い建物でも清潔感のある写真は撮れますか?

撮れます。建物が古くても、清潔に保たれていれば、照明と撮影技術で十分に清潔感を表現できます。明るさを確保すること、片付けを徹底すること、写り込む範囲を工夫することがポイントです。古さが「味」や「歴史」として伝わるよう、ポジティブに表現することも可能です。

どのくらいの頻度で写真を更新すべきですか?

大きな変更(内装リニューアル、設備導入など)があった場合は、すぐに更新します。そうでなくても、2〜3年に一度は見直すことをお勧めします。古い写真は、医院の印象を古くしてしまいます。季節感のある写真(待合室の装飾など)は、年に数回更新すると、サイトが「動いている」印象を与えられます。

スタッフが写る写真は必要ですか?

あった方がベターです。人が写っている写真は、温かみや親近感を与えます。ただし、スタッフの顔出しNGがある場合は、後ろ姿や手元のみの写真でも効果的です。スタッフ写真の扱いについては、本人の同意を得た上で対応してください。

10.まとめ

清潔感が伝わる院内写真を撮影するためのポイントをまとめます。

撮影前の準備として、徹底的な片付けと清掃を行います。普段は気にならない物も、写真には写り込みます。撮影日は、いつも以上に院内を整えます。

照明の基本として、明るさが清潔感を左右します。自然光を活かし、院内照明もすべて点灯させます。暗い写真は、どれほど清潔でも古く見えてしまいます。

アングルの基本として、広角で空間を広く見せ、水平・垂直を意識します。目線の高さを工夫し、三分割法でバランスの良い構図を作ります。

場所別のポイントとして、受付・待合室は第一印象、診療室は清潔感と安心感、外観は目印と信頼感、設備は専門性のアピールという、それぞれの役割を意識して撮影します。

撮影後の補正として、明るさ、コントラスト、色味を調整し、最も印象の良い写真を選定します。

重要な写真はプロへの依頼も検討します。ホームページの顔となる写真は、投資する価値があります。

院内写真は、医院の魅力を伝える最も効果的な手段の一つです。この記事のポイントを参考に、清潔感が伝わる写真撮影に挑戦してください。

株式会社リバティーフェローシップ/東京歯科経営ラボでは、歯科医院のホームページ制作において、写真撮影のディレクションからプロカメラマンの手配までサポートしています。「院内写真をリニューアルしたい」「撮影のアドバイスがほしい」といったご相談も、お気軽にお寄せください。

 

投稿者プロフィール

NAOKI OZAWA
歯科コンサルタント小澤直樹
2002年よりコンサルティング活動を開始。2008年から歯科コンサルタントとして勤務した後20017年より現職。

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