税金対策が命取りに?!
こんにちは。歯科医院経営専門コンサルタントの小澤です。
2019年最後の経営コラムの話題は「税金」について・・・。今年は税制改正が話題になりましたね。
税金を払うのって本当に大変です。なるべく払いたくない。そもそも「庶民ほど税に苦しむ税制」に納得いかない・・・。様々な思いがあると思いますが、行き過ぎた「節税」は一歩間違えれば大きなペナルティーを受ける危険性もあります。
そしてなによりも、実際「脱税」しているかどうかに関係なく、スタッフからの信頼を失いモチベーションを下げる可能性があります。
今回は、「税金」について経営者としてどのように考えるべきなのかをお話したいと思います。
これをすると脱税です
明らかに脱税になるのは
- 売上を少なく申告する
- 経費の架空計上(水増し)
- 在庫操作
などが挙げられます。
私は税務の専門家ではありませんので、詳細は控えますが、例えば経費の架空計上でよくある一例として「領収書の改ざん」が挙げられます。
最近ではあまり見かけませんが、昔は白紙の領収書を渡すお店・・・ありましたよね。空の領収書に金額を書きこんで経費にするのは明らかな「脱税」です。
絶対にしてはいけません。
少しくらいなら大丈夫だろう、と思っている人も多いようですが、その脇の甘さが命取りになることもあります。
公私混同は利益を損なう
歯科医院は大半が「個人事業主」です、法人化していても院長が100%オーナーの場合がほとんどです。そこで注意しなければならないのは「経営者の公私混同」。
ここからは「経費」。「ここからは「私用」。と明確にラインを定めてきちんと区別している経営者は意外と少ないのが現実です。
みんなそうなんだったら良いじゃないか。と思うかもしれませんが、「公私混同」になぜ注意しなければならないのか、具体的な例を挙げてみましょう。
例えば、節税のために高級車を社用車として所有している経営者。中には何台も車を所有しているなんていう場合もあるでしょう。
もちろん、高級車を買うことが悪いわけではありません。毎日頑張って働いているのですからそのくらいのご褒美はあってしかるべきと言えるかもしれません。また、税金対策として顧問の税理士さんが「大丈夫」というのであれば問題無いでしょう。
しかし、それを自分の医院で働くスタッフが目にしている場合、どのように感じるでしょうか。
スタッフの満足度が高く、院長との関係が良好な場合にはさほど問題にはならないかもしれませんが、そうでは無い場合このように感じます。
「私たちは院長のあの車を買うために働いている」
大げさかもしれませんが、給料に少しでも不満を感じている場合は必ずこのように思います。
そしてモチベーションが下がりやる気を失うだけでなく、院長との関係が修復不可能になり、最終的には辞めてしまいます。実際にそのためにスタッフ全員が辞めてしまったという例があるのも事実です。
特に、スタッフ達へ医院の経営状態について「今年は赤字だ」と説明している場合はこのように感じる確率は上がるでしょう。
経費として計上せず個人で所有している場合でも同じです。赤字だといってスタッフへはボーナスを出し渋り、院長が高級車を購入しているのを目にしたら不満に感じるのは当然だと思いませんか?
毎日一生懸命働いているのは院長もスタッフも同じです。
一生懸命働いてくれていないと感じているのであれば、もう一度スタッフとの信頼関係を築く努力が必要かもしれません。
まとめ
「節税」と「脱税」の線引きは顧問の税理士さんがいれば難しいことではないと思いますが、税理士さんがスタッフとの関係まで考慮してアドバイスしてくれることは少ないでしょう。
スタッフが気づかないようにするのなら問題無いかもしれませんが、本当に絶対バレないでしょうか・・・。お金を少しでも残して患者さんやスタッフに還元したい…と思っても、行き過ぎた税金対策は命取りになる事もありますのでご注意ください。
少しでも不安に思われた先生はぜひご相談ください。また、ご自身でも税法を学び『クリーンな節税』を出来る限りしてください。
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