初診患者を月30人増やすためのマーケティング戦略

「新患が増えない」「開業当初より患者数が減っている」。多くの歯科医院が抱えるこの課題に対し、闘雲に広告を出しても効果は限定的です。初診患者を継続的に増やすには、患者の行動を理解した戦略的なマーケティングが必要です。

本記事では、初診患者を月30人増やすための具体的なマーケティング戦略を、オンライン・オフラインの両面から詳しく解説します。

 ━目 次━
 1. 初診患者が医院を選ぶまでのプロセス
 2. オンラインマーケティング施策
 3. オフラインマーケティング施策
 4. 数値管理で効果を最大化する
 5. 施策の優先順位
 6. まとめ

 

1. 初診患者が医院を選ぶまでのプロセス

マーケティング戦略を立てる前に、患者が医院を選ぶまでのプロセスを理解することが重要です。患者は「歯が痛い」「検診を受けたい」といったニーズが発生したとき、まずスマートフォンで検索し、候補となる医院を比較し、最終的に予約するという流れをたどります。

段階

患者の行動

医院がすべきこと

認知

「地域名+歯医者」で検索

検索結果上位表示、MEO対策

興味

ホームページを閲覧

魅力的なホームページ、差別化の訴求

比較

口コミ確認、他院と比較

高評価口コミ獲得、選ばれる理由の明示

行動

予約する

予約しやすい導線、Web予約システム

 

各段階で適切なアプローチを行うことで、初診患者の獲得につながります。どこか一つの段階で躓くと、患者は他院に流れてしまいます。すべての段階を網羅した施策が必要です。

 

2. オンラインマーケティング施策

Googleビジネスプロフィールの最適化(MEO対策)

「地域名+歯医者」「地域名+歯科」で検索したとき、検索結果の上部に表示されるGoogleマップの枠(ローカルパック)に自院を表示させることが、集患の第一歩です。この対策をMEO(Map Engine Optimization)と呼びます。

Googleビジネスプロフィールの最適化ポイントとして、正確で詳細な基本情報の登録(名称、住所、電話番号、診療時間)、診療科目・設備・特徴の網羅的な記載、高品質な写真の定期的な追加(月2〜4枚)、口コミへの迅速で丁寧な返信、投稿機能を使った定期的な情報発信などがあります。

特に口コミの数と評価は表示順位に大きく影響します。来院患者に口コミをお願いする仕組みを作ることが重要です。

 

ホームページのSEO対策

Googleマップ以外の検索結果(オーガニック検索)でも上位表示を目指します。「地域名+歯医者」だけでなく、「地域名+インプラント」「地域名+矯正歯科」など、診療内容に関連するキーワードでも上位を狙います。

SEO対策項目 具体的な施策

SEO対策項目

具体的な施策

キーワード設計

地域名+診療科目のキーワードを各ページに配置

コンテンツ充実

各診療内容の詳細ページを作成、症例紹介の追加

技術的SEO

ページ表示速度の改善、モバイル対応の最適化

内部リンク

関連ページ同士をリンクで結ぶ

更新頻度

ブログやお知らせを定期的に更新

 

ホームページの導線改善

検索で上位表示されても、ホームページに来た患者が予約せずに離脱しては意味がありません。予約につながる導線設計が重要です。

導線改善のポイントとして、ファーストビューに予約ボタンを設置する、電話番号をタップで発信できるようにする、Web予約システムを導入し24時間予約可能にする、予約フォームの入力項目を最小限にする、診療時間・アクセスをわかりやすく表示するといった点があります。

スマートフォンからのアクセスが8割以上を占める現在、スマホでの見やすさ・使いやすさが特に重要です。自院のホームページをスマホで確認し、予約しやすいかをチェックしてください。

Web広告の活用

SEOは効果が出るまで時間がかかるため、即効性を求めるならGoogle広告も検討します。「地域名+歯医者」「地域名+インプラント」など、来院意欲の高いキーワードに絞って出稿することで費用対効果を高められます。

月5〜10万円程度から始めて効果を見ながら調整するのが一般的です。費用対効果を測定するため、予約につながった数(コンバージョン)を計測できる設定を行います。

 

3. オフラインマーケティング施策

看板・サインの見直し

医院前を通る人への認知度向上には、看板・サインの見直しが有効です。通行者が一目で「歯科医院がある」とわかるデザインか、夜間も視認できる照明があるか、診療時間や特徴が読み取れるかを確認します。

看板は一度設置すると長期間使うものなので、開業時から見直しをしていない医院も多いです。劣化している場合は更新を検討します。

地域イベントへの参加

地域の健康フェア、学校での歯科講話、保育園での歯磨き指導など、地域イベントへの参加は「地域に根ざした医院」というイメージ構築に寄与します。直接的な集患効果は限定的ですが、長期的な信頼構築につながります。

紹介カードの活用

既存患者からの紹介は、最もコストパフォーマンスの高い集患方法です。紹介カードを用意し、患者に配布することで紹介を促進します。紹介者と被紹介者の両方に特典を設けると効果的です。

 

4. 数値管理で効果を最大化する

マーケティング施策は、効果測定と改善のサイクルを回すことで成果が上がります。以下の指標を定期的に計測し、施策の効果を検証します。

指標 計測方法 目標値の目安

指標

計測方法

目標値の目安

ホームページアクセス数

Googleアナリティクス

月3,000〜5,000PV

Web予約数

予約システムの集計

アクセス数の3〜5%

新患の来院経路

 問診票で確認

経路別に分析

GBP表示回数

Googleビジネスプロフィール管理画面

月1,000回以上

GBP経由の電話数

Googleビジネスプロフィール管理画面

月30件以上

口コミ数・評価

Googleビジネスプロフィール

月2〜3件増、評価4.5以上

 

月30人の新患増を達成するには、どの施策にどれだけの効果があるかを把握し、効果の高い施策に資源を集中させることが重要です。効果の出ていない施策は見直し、PDCAサイクルを回し続けることが成果への近道です。

 

5. 施策の優先順位

すべての施策を同時に行うのは現実的ではありません。以下の優先順位で取り組むことをお勧めします。

優先度

施策

理由

最優先

Googleビジネスプロフィールの最適化

無料で即効性があり、効果が大きい

口コミ獲得の仕組み作り

費用がかからず、継続的な効果がある

ホームページの導線改善

既存アクセスからの予約率を上げる

ホームページのSEO対策

効果が出るまで時間がかかるが長期的に有効

紹介カードの活用

低コストで質の高い新患を獲得できる

必要に応じて

Web広告

即効性があるが費用がかかる

 

6. まとめ

初診患者を月30人増やすためには、患者が医院を選ぶプロセスを理解し、各段階で適切なアプローチを行うことが重要です。Googleビジネスプロフィールの最適化を最優先で行い、口コミ獲得の仕組みを作り、ホームページの導線を改善することで、着実に新患を増やすことができます。

オンライン施策とオフライン施策を組み合わせ、数値で効果を測定しながらPDCAサイクルを回すことが成果への近道です。すべてを一度に行う必要はありません。優先順位をつけて、できることから着実に取り組んでいきましょう。

 

 

【ご相談・お問い合わせ】

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    東京歯科経営ラボ
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  • メール:n-ozawa@tdmlabo.com
  • Web:https://tdmlabo.com/

 

投稿者プロフィール

NAOKI OZAWA
歯科コンサルタント小澤直樹
2002年よりコンサルティング活動を開始。2008年から歯科コンサルタントとして勤務した後20017年より現職。

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