歯科医院における医療事故対策のアウトライン

こんにちは。歯科経営ラボを運営しています株式会社リバティーフェローシップの小澤です。

医療事故は、患者さんへの危害だけでなく、歯科医院の存続にも関わる重大な問題です。近年は医療事故に対する患者さんの意識も高まっており、万が一の際に迅速かつ適切な対応をすることが求められています。

 ━目 次━
 1. リスク管理体制の構築
 2. 患者さんとのコミュニケーション
 3. 証拠保全
 4. 第三者機関への相談
 5. 事故後の対応
 6. まとめ

 

 

1. リスク管理体制の構築

医療事故は、様々な原因によって発生します。考えられるリスクを事前に洗い出し、それらを防止するための対策を講じることが重要です。具体的には、以下のような取り組みが挙げられます。

  • インシデント(※)報告制度の導入: 職員が日常的にヒヤリハットと感じたことを報告できる制度を設け、潜在的なリスクを早期に発見し、対策につなげます。
  • チェックリストの活用: 治療の各ステップごとにチェックリストを作成し、漏れや見落としを防ぎます。
  • マニュアルの見直し: 定期的にマニュアルを見直し、最新の知識や情報を反映させます。
  • 研修の実施: 職員に対して、医療安全に関する研修を定期的に実施します。

 ※インシデント・・・出来事、事件、この場合は医療事故のこと

 

2. 患者さんとのコミュニケーション

医療事故は、患者さんとのコミュニケーション不足が原因で発生することも少なくありません。治療内容やリスクについて、患者さんに十分に説明し、理解を得ることが重要です。具体的には、以下のような取り組みが挙げられます。

  • インフォームドコンセントの徹底: 治療内容やリスクについて、分かりやすく丁寧に説明し、患者さんの同意を得ます。
  • セカンドオピニオンの提案:患者さんが必要と判断すれば、セカンドオピニオンを提案します。
  • 苦情対応体制の整備:患者さんからの苦情に迅速かつ丁寧に対応できる体制を整備します。

 

3. 証拠保全

医療事故が発生した場合、迅速かつ適切な証拠保全を行うことが重要です。具体的には、以下のような点に注意しましょう。

  • カルテなどの診療録を適切に保存する。
  • 事故現場の写真を撮影する。
  • 関係者からの証言を記録する。

 

4. 第三者機関への相談

医療事故が発生した場合、一人で抱え込まずに、弁護士や医療安全支援センターなどの第三者機関に相談することが重要です。専門家の助言を受けることで、迅速かつ適切な対応をすることができます。

 

5. 事故後の対応

医療事故が発生した場合、患者さんや関係者に対して迅速かつ誠実に対応することが重要です。具体的には、以下のような対応が求められます。

  • 患者さんやご家族に謝罪する。
  • 事故原因を調査し、再発防止策を講じる。
  • 損害賠償について話し合う。

すぐに謝罪することで、たとえ過失があったとしても大事にならなかったケースが多くあります。過失について謝罪、もしくは心配をかけたことについて謝罪を必ずしましょう。

 

6. まとめ

医療事故は、決して他人事ではありません。院長自らが率先して医療安全対策に取り組むことが重要です。今回ご紹介した5つのポイントを参考に、自院の状況に合った対策を講じてください。

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